#14 ページ15
.
こう言えば大丈夫だと、咄嗟に口にした言葉。
あぁ、軽率だった。
もう少し考えて発言すれば良かった。
"私も羽生くんのこと好きだよ!"
そういった瞬間、羽生くんはぱっと顔を上げて私を見る。
獲物を捕らえるような目で………
私はサーッと血の気が引くのが分かった。
「…えっ、と…ごめん、ちょっと、どいてくれ…る……?」
「……ほんとに?俺のこと好きなの?へぇ、嬉しいなぁ。」
どうしよう、私の言葉が全く耳に届いてない!!
私がおどおどしているとすっと羽生くんの手が伸びてきて私の頬を撫でた。
「A…あのときより更に可愛くなったね…。やっぱり、もう手放したくないんだ…。」
すると羽生くんは私の首に唇を這わせた。
その感覚に背中がゾクッとする。
「やっ……羽生くん…!」
羽生くんにどいてもらおうと必死に押すがびくともしない。
「だ、だめだよ!」
さらに次の行為へと進もうとする羽生くんを私は牽制した。
「なんで?」
「…な、なんで?」
そこでなんで?って聞かれるとなんて言ったらいいのか……
嫌だけど嫌じゃないし……何だろう…あぁもうはっきりしないな私!
「あ!や、休まなきゃ!ほら、今日の疲れをしっかり取って明後日に備えなきゃ!」
「え?それだけの理由で?」
「それだけじゃないでしょ!早く寝て!」
羽生くんは怪訝な顔をしたけどそんなのは無視して一瞬の隙に私はするっと羽生くんから抜けた。
「私も明日は会場に行かなきゃいけないから、また明後日……」
そう言ってドアに向かおうとしたところで羽生くんに肩を掴まれ無理矢理向き合わされる。羽生くんは私の顔を覗き込んだ。
「わっ!」
「じゃあ、明後日また来てくれる?」
「あ、明後日ね……?分かっ…た」
「うん、絶対だからね?(ニッコリ」
「…は……い………。」
このタイミングでこの笑顔、とても恐ろしい。
私はぎこちない動きで羽生くんの部屋を出た。
.
369人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柚紀(プロフ) - 未来さん» ありがとうございます涙 これからも頑張ります\( ・ω・ )/ (2018年2月27日 7時) (レス) id: 678380d46e (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - 更新頑張ってください!! (2018年2月27日 6時) (レス) id: ee26f29eef (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - 羽生くん…天使かな?もうヤンデレ最高っすね!! (2018年2月27日 6時) (レス) id: ee26f29eef (このIDを非表示/違反報告)
柚紀(プロフ) - ゆずさん» ありがとうございます涙 ちゃんとヤンデレになってるのか不安なんですが頑張ります(*´>ω<`) (2018年2月27日 0時) (レス) id: 678380d46e (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - すごいおもしろい!ヤンデレさいこー (2018年2月26日 22時) (レス) id: 1803f0d223 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:柚紀 | 作成日時:2017年2月25日 0時