きっとやくそく。─２─

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京都旅行の日から１週間程
宣材の撮影やらバタバタとして
家を出て行ったヨンフンくん。


不思議とあの日みたいに寂しく
なかったのはきっと、
夢に向かうヨンフンくんの表情が
毎日活き活きしてたから。


それに、いつか約束してくれた
“一緒にがんばる”を、出て行く
前の日の夜、

ヨンフンくんが準備を済ませて
玄関に置いたキャリーケースの
中に忍ばせたから。



“ケンチャナ？
　 ナヌン オンジェナ ネピョンニヤ”
(訳：大丈夫？ 私はいつでも味方だよ)


きっとつらいこともあると思う。
それでも、
いつだって私は味方だと言うことを
分かって欲しくて書いたメモ。


ヨンフンくんが出て行ったその日から、
私の日課に組み込まれたのは、
仕事前、近所の神社へのお参り。


いつだって連絡を取ることは
出来るけど、

私からすることも、
ヨンフンくんから来ることも
ないのは、

あの旅行の時、お互い心の中で
前だけを向いていくと覚悟したから。



そんな毎日を過ごす中、
ついに出演メンバーが発表された。


母『あら！可愛い顔して♪でも、どうして歯ブラシこんなに持ってるのかしら？』
「ふふっ、確かに。(笑)」


なんて言いながらお母さんと
アップされたページを見る。


そんなキラキラしたヨンフンくんの
ページを見て私は心底嬉しくなった。


私達があの日、

“言葉にしなかったこと”


間違ってなかったんだ！


...そう思えたから。




だけどそれも束の間、
たまたま開いたSNSで流れてきた
文面に、私の心は締め付けられた。


ヨンフンくん達の過去を
掘り返して罵倒する言葉の山。

まるでそれは
針山のように鋭く、
心をズキズキと痛めつけるような
言葉がびっしり並んでいた。


誤解だったことも、
それが真実かのように、
捲し立てて拡散されていく。


そんな言葉達、
どうか３人の目に触れることが
ないよう願うしか出来ない
自分に腹が立つ。



ポジティブな言葉を探せば
探す程マイナスなことばかり
目について悲しくなる。


こんなことを書いている人達って、

人生ちょっとでも間違えたことは
ないんだろうか？
やり直すチャンスを“がんばれ”って
思ってはあげられないんだろうか？



そんな風にモヤモヤした
気持ちになって落ち込むだけで
実際には何も出来ない自分。


私がK-POP文化の恐いと思っている
部分の１つ、

“狙いを定めたらどこまでも叩き潰す”


そんな風潮の片鱗が、
こんなにも早く姿を現した。

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