〜ユールの祝福〜 ページ33
12月25日。
世間ではクリスマス、そしてユール当日。
『……‥……ん…』
肌寒さから目を覚まし、自室のカーテンを開ける。
窓の外には一面の白銀の世界が広がっている。
朝の陽ざしに照らされ、キラキラと光る雪たち。
『…綺麗』
グリム「ふなぁ…眩しいんだゾ」
すると、未だシーツにくるまっていたグリム君も目を覚ました。
『おはよう、グリム君』
グリム「…おう、おはよ〜なんだゾ…」
『朝ごはん、食べようか』
ポンポンと彼の頭を撫でて、制服…ではなく、私服に着替える。
学園長の少女趣味なので、殆どスカートしかない。
渋々、褐色のひざ下のロングスカートと黒のタートルネックを着る。
着替え終わり、未だ眠そうなグリム君を抱え、下へ降りる。
＿「おはよう、A、グリ坊君」
下へ降りると、ソーマさんが私達に挨拶をしてきた。
グリム「ふにゃ！？お前、まだいるのか！？」
ソーマ「まだって…言っただろ？ユール・ログが終わるまではここにいるって。
それに大事な用事もあるからな」
『大事な用事って…』
「また後でな」と言い、ソーマさんは暖炉に薪を入れ、燃やす。
どうやらこれがユール・ログになるらしい。
ソーマ「まぁ、その前に…お前宛に荷物が来ているぞ」
私宛に？と首をかしげると、ソーマさんは談話室のソファを指さす。
そこには物凄い数のプレゼントが置かれていた
『え、何ですか？これ』
ソーマ「お前のユールのプレゼント…基、クリスマスプレゼントだな。
凄いな、夕焼けの王国の第二王子からや…こっちは薔薇の国から、おっ、
輝石の国からも来てるぞ。あと、この間見た熱砂の国のアジームの子からも」
『ちょ、ちょっと…ま、待ってください』
大きくない小さなプレゼントをポイポイと投げられ、慌てて受け止める。
ソーマ「あ、さっきオクタヴィネル寮の奴等も来たぞ。
お前はまだ眠っていたから、プレゼントだけ貰って帰って行ったけど」
『いや、まって…うわっ！？』
ソーマさんからポイポイとプレゼントを渡され、腕だけでは支えきれず、
そのまま転んでしまう。
プレゼントも散らばる…と思ったが、ソーマさんが指をクイッと動かすと、空中でプレゼントが浮かぶ。
ソーマ「冷蔵庫の中にもあるぞ。ケーキを送ってくれた奴もいるみたいだからな」
『そ、そうなんですか……』
グリム「おぉ、ケーキ！！」
グリム君の目がキラキラと輝く…お腹空いているからなおさらだろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 567人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ALICE(プロフ) - ちりさん» オリジナル部分はメインに介入しすぎないか、たびたび不安になりますが感情を乗せて読んでいただけたならば幸いでとてもうれしいです！度々のオリジナル要素が増え続けるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。 (2020年9月24日 17時) (
レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ブルーフェザーさん» 5章のメインストーリー楽しみにしていただきありがとうございます！迅速であげさせていただきましたので、楽しんでいただければ幸いです！今後ともよろしくお願いいたします (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ゆゆさん» 返信遅くなり申し訳ありません！一気読み大変なのに、ありがとうございます！これからも頑張って行きます！ (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
ウミソラ(プロフ) - 五章ずっっっっっっと待っていましたぁ!!!!今度はどんなお話の展開になるか楽しみです!!!番外編も本編も楽しみにしています!!!! (2020年9月14日 21時) (レス) id: f06a1e9de4 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーフェザー(プロフ) - キタキタキタァァァ！！！五章楽しみです！！！更新ワクワクしながら待ってます！！！ (2020年9月14日 20時) (レス) id: d01e8aaa3e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ALICE | 作成日時：2020年7月31日 23時
