第四章 92＿主人と従者 ページ43
フロイド先輩とジェイド先輩は自分達の好奇心で動くのか。
まぁ‥気にかけている生徒とそれ以外の対応はまばらだからな…。
ジャミル「あくまで君達は対等な関係、なんだな」
フロイド「今は面白いから一緒にいて、つまんなくなったら一緒にいなくなるってだけ」
『…と、特殊な友情ですね』
本人を目の前に言うとか、恐ろしいな…。
そう呟いたらお前が言うなってグリム君から言われた。
フロイド「つーか、副寮長は寮長の家来じゃないし。フツーじゃん」
フロイドがそう言うとジャミル先輩は少し考える仕草をして、俯いた。
ジャミル「……普通、ね。
生まれた時からアジーム家の従者の俺には、やっぱりよくわからない。
主人は主人、従者は従者だ。おそらく、一生な」
アズール「……」
……ジャミル先輩は、アルアジームとかバイパーとか、色々と縛りがあるんだな。
子供に背負わせていい責任じゃないだろうに………。
『………対等にはなれないんですか？』
ジャミル「…俺とカリムが、か？…あり得ないな。言っただろ？
従者は従者、主人は主人だ」
そう言い、マンカラを弄るジャミル先輩の顔は…何でもないような顔をして、
どこか寂しく見えた。
『先輩は自分がバイパー家じゃなかったらとか、カリム先輩がアジーム家じゃなかったらとか、考えた事ありますか』
ジャミル「！………それを聞いてどうするんだ？」
『いえ、たんに気になっただけなので……答えたくないなら答えなくて大丈夫ですよ』
私の言葉が癪に障ったのか、眉をひそめてこちらを見ている。
グリム「お、おい、A」
フロイド「アザラシちゃん、ちょっとこっちおいで〜」
何か言おうとしたグリム君をフロイド先輩が回収してくれる。
私は目の前のマンカラに手を伸ばす。
『今度は私とやりましょう』
ジャミル「………あぁ」
ジャミル先輩の前にマンカラを置き、手を伸ばす。
彼は何か言いたそうだが、私の言葉に従い、対戦をしてくれた。
その間、アズール先輩は私達と少し距離をとってくれる。
有り難い配慮だな。
『私、今はこんな無遠慮にものを言ったりしますけど…昔は人の顔色ばかりうかがってましたよ……疲れませんか？』
ジャミル「…疲れたり何て」
『あ、やっぱり伺っていたんですね』
ジャミル「！…当然だ、従者何だから」
早くこの会話を終わりたそうにしているジャミル先輩。
カチカチと手の中で握る宝石が音を立てている。
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 細かなご指摘ありがとうございます。作者も本職業ではないため、誤字や文字の間違いなどがありますが、ご了承下さい。今回は麗様の意見を参考に修正させて頂きました。小さなご指摘いつも本当にありがとうございます！ (2021年2月28日 2時) (
レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 麗さん» 何度もご指摘ありがとうございます！修正いたしました！麗様がおっしゃるように修正しました！「いっぱい」と「一杯」だと意味が違ってきますし。「一杯」という意味は主に分量などで使われますから今回の場合はひらがなでの「いっぱい」がふさわしいと考えました。 (2021年2月28日 2時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ 一杯つくるよ いっぱい と平仮名の方が意味的にはしっくりくるのではと思ったのですが、、、、余計な一言ですよねこのコメント、、、 (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 21ページ 瞬間掌返し？」 二重カッコではないのでしょうか？ (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ウミソラさん» 長いシリーズですが、最初から読んでいただきありがとうございます！更新頻度を落とさず、頑張って行きますので、よろしくお願いいたします！ (2020年7月29日 18時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ALICE | 作成日時：2020年7月27日 17時
