第四章 54＿【枯れない恵み】 ページ5
カリム「“熱砂の憩い、終わらぬ宴
歌え、踊れ！”
＿＿＿＿＿【
詠唱と魔法の名を告げるカリム先輩。
＿＿＿ポツン、ポツ…
すると、頭上から雫が落ちてきた。
上を見上げると、曇り空…がある訳でも無いのに、オアシス周辺に雨が降り始めた。
こんな砂漠に雨＿＿？
いや、あり得ない…だとしたら、これが……カリム先輩のユニーク魔法？
グリム「うわ〜〜〜！恵みの雨なんだゾ〜〜〜！！」
『…冷たっ…‥でも気持ちいい』
寮生「うめぇ〜！乾いた身体中に染み渡る美味さだ……！」
寮生「はぁ、生き返る……」
カリム「そうか、美味いか！
水だけでいいなら、乾いたオアシスをたっぷり満たすくらい出してやれるぜ」
『…これがカリム先輩のユニーク魔法なんですか？』
カリム「そうだ！これがオレのユニーク魔法【オアシス・メイカー】は、少しの魔力で美味しい水をたくさん作り出すことができるんだ」
『水を沢山作り出す………だから空から雨が降ってきたのか』
グリム「なんか……“水がいっぱい出る”って、ユニーク魔法にしてはめっちゃ地味なんだゾ。水が出せる魔法士は他にもたくさんいる…むぐっ！？」
『グリム君！！』
失礼な事を言うグリム君の口をふさぐ。
「すいません」とカリム先輩に謝ると、彼は気にするなよー！と笑顔で答えてくれる。
カリム「少しの魔力でいっぱい出るってのが、オレの【オアシス・メイカー】のウリなんだ。
水道が普及していない時代なら、水汲みや加熱殺菌しなくていい水がいくらでも出るなんてすっげー重宝されたと思うんだがなぁ
ま、お前の言う通り、水道が普及した時代じゃあんまり役に立たない魔法なんだけどさ」
『え、いや、そんな事無いのでは…』
この世界にも、未だに水道が普及していない国は存在している。
この魔法があれば、水不足の国は多く救えるだろう。
しかも、彼の故郷、熱砂の国は砂漠の国。
干乾びた砂の国にとってこの魔法は国宝級の財産だ。
……それに、自然は一番恐ろしい災害の1つ。
もし、無限に水を湧き上がらせることが出来るのならば…大洪水を起こしたりすることも容易い筈。
一見、平凡に見える魔法だが…使い方次第では凶器にもなる。
ラギー先輩の時に考えいてたことが、こんな所で思い出すとは‥…。
彼自身、これを悪用しようと考えない善人であることが救いかな……。
第四章 55＿激変する態度→←第四章 53＿干上がったオアシス
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 細かなご指摘ありがとうございます。作者も本職業ではないため、誤字や文字の間違いなどがありますが、ご了承下さい。今回は麗様の意見を参考に修正させて頂きました。小さなご指摘いつも本当にありがとうございます！ (2021年2月28日 2時) (
レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 麗さん» 何度もご指摘ありがとうございます！修正いたしました！麗様がおっしゃるように修正しました！「いっぱい」と「一杯」だと意味が違ってきますし。「一杯」という意味は主に分量などで使われますから今回の場合はひらがなでの「いっぱい」がふさわしいと考えました。 (2021年2月28日 2時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ 一杯つくるよ いっぱい と平仮名の方が意味的にはしっくりくるのではと思ったのですが、、、、余計な一言ですよねこのコメント、、、 (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 21ページ 瞬間掌返し？」 二重カッコではないのでしょうか？ (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ウミソラさん» 長いシリーズですが、最初から読んでいただきありがとうございます！更新頻度を落とさず、頑張って行きますので、よろしくお願いいたします！ (2020年7月29日 18時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ALICE | 作成日時：2020年7月27日 17時
