第四章 86＿強行突破 ページ37
アズール「ところで、カリムさんはどこにいらっしゃいますか？
魔法の絨毯をお届けにあがったのですが」
ジャミル「……えっ、あ、ああ。届け物なら俺が預かろう」
アズール「いえ、結構！」
ジャミル先輩の手が絨毯に伸びる前に、アズール先輩は腕で制す。
アズール「この絨毯は国宝級の逸品です。
後々傷などが発見されて“オクタヴィネルの奴らのせいだ”などとクレームをつけられては
困りますから、直接カリムさんにお渡しして、しっかりと検品して頂きたい」
ジャミル「カリムはそんなことは気にしないはずだ。だから俺が預かって……」
アズール「ご安心ください。落とし物に20%にあたる報労金を要求したりもしませんから」
ジェイド「昨晩スカラビアの皆さんに働いた無礼についてもお詫び申し上げたいですし」
フロイド「手土産にシーフードピザも持って来たしぃ」
ジャミル先輩の言葉をことごとく被せ、彼らは言いのける。
…ちょっと苛々しているよ、ジャミル先輩。
アズール「とにかく、絶対に直接会ってお渡ししたいのです。
彼はもう起きていらっしゃいますよね？」
ジャミル「だから、今日は都合が悪いと……って、勝手に入って行くな！アズール！」
ジャミル先輩の言葉を無視して、アズール先輩はズカズカと寮の中へ入って行く。
慌ててそれを追いかけて止めようとするジャミル先輩。
そんな彼を悉く、無視しているアズール先輩。
ジェイド「さ、僕らも参りましょうか」
フロイド「遅れないでついてきてねぇ」
『…あ、はい』
グリム「…あいつ等、強引なんだゾ」
私とグリム君は呆れつつ、彼らの後を追いかけ、寮の中へ入った。
＊＊
_______________スカラビア寮 談話室
カリム「あれ、アズール？なんでウチの寮にいるんだ？」
談話室に着くと、そこにはカリム先輩がいた。
しかも、横暴的なカリム先輩ではなく…いつものカリム先輩だ。
アズール「こんにちは。ご機嫌いかがですか、カリムさん。
いやぁ〜〜、いつ来てもスカラビアは素晴らしい。
外は雪もちらつく真冬だというのにまるで真夏の陽気じゃありませんか
リゾート開発すれば、大量の集客が見込めそうな素敵なロケーションです」
カリム「おう？よくわかんねーけど褒めてくれてサンキューな」
『……いや、褒めてますけど、そういう意味じゃないですよ』
カリム先輩、このままリゾート地にされないように祈ります。
お願いだから契約とかしないでね…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 284人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ALICE(プロフ) - 麗さん» 細かなご指摘ありがとうございます。作者も本職業ではないため、誤字や文字の間違いなどがありますが、ご了承下さい。今回は麗様の意見を参考に修正させて頂きました。小さなご指摘いつも本当にありがとうございます！ (2021年2月28日 2時) (
レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 麗さん» 何度もご指摘ありがとうございます！修正いたしました！麗様がおっしゃるように修正しました！「いっぱい」と「一杯」だと意味が違ってきますし。「一杯」という意味は主に分量などで使われますから今回の場合はひらがなでの「いっぱい」がふさわしいと考えました。 (2021年2月28日 2時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ 一杯つくるよ いっぱい と平仮名の方が意味的にはしっくりくるのではと思ったのですが、、、、余計な一言ですよねこのコメント、、、 (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 21ページ 瞬間掌返し？」 二重カッコではないのでしょうか？ (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ウミソラさん» 長いシリーズですが、最初から読んでいただきありがとうございます！更新頻度を落とさず、頑張って行きますので、よろしくお願いいたします！ (2020年7月29日 18時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ALICE | 作成日時：2020年7月27日 17時
