第四章 73＿お前は“駒”だ ジャミルSIDE ページ24
ジャミルSIDE
何故か泣いているAを、寝泊まりさせている部屋へ連れて行く。
さっきグラスを投げて寮生達にキレていた時は心底驚いたが‥急に泣き出した事も驚きだ。
彼女の方こそ、情緒不安定じゃないか…？
部屋につき、一先ず椅子に座らせる。
ジャミル「心臓とグリムが言っていたが…持病があるのか？」
『……もう痛くなりませんよ』
ジャミル「だが、あのグリムの慌てぶりを見ると…酷いものだろ？
今、痛みがなくても、一応飲んでいた方が…」
『妖精や精霊と関わる事で生じる痛みらしいので…もう痛みなんて起きませんよ』
自身の胸を触り、Aはどこか寂しそうに言う。
妖精や精霊と関わる事で生じる？
一体どういうことだ？
俺の顔から困惑していることを察したのか、彼女は苦笑いを浮かべる。
初日に見た笑顔とは程遠い…どこか作られたような笑みだ。
『私の心臓の痛みは…妖精と精霊による力の暴走が原因かもって言われてます。
普通の人と違って、私には彼らの魔力を受け止める魔法がないから…心臓に痛みが走る様になっているみたいです……けど、もう見える事もないので、痛みも起きないでしょう』
グリム君にも後で説明しますと、笑って言うA。
それは…喜ぶべき事だろう。
痛みを感じなくなるんだから…何故、そんな辛い顔をするんだ。
普通、奴等から解放されて喜ぶべきだ。
……魅入られて向こうへ連れて行かれた人間は多くいる。
その魔の手から逃げられているのに……何で、無理して笑う。
『…さっきは本当にすいませんでした、生意気な事言っちゃって』
ジャミル「…いや、寧ろ…助かった。あのままだと暴動が起きていたからな」
＿＿＿まぁ、そうなるように仕組んだのは俺だが。
俺が口走れば…‥必ず他の奴等は食いついて騒ぎ出し、暴動が起きる。
計画通り＿＿＿なのに、コイツの行動だけは計画外だった。
“余計なこと”を言ってくれたおかげで＿＿寮生達の暴走が揺らいだ。
だが、まぁ……あと一押しという所だろう。
手順が1つ狂ったくらいで、なんてことはない。
こいつも、グリムも…精々、俺の手の中で踊って、働いて貰わないと。
A、お前は俺にとって『魔法のランプ』だ。
あの学園長のコネでお前はこの学園にいられる。
うまく利用すれば、学園長すらもゆするネタが作れる。
だからお前を‟駒”に選んだんだ。
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 細かなご指摘ありがとうございます。作者も本職業ではないため、誤字や文字の間違いなどがありますが、ご了承下さい。今回は麗様の意見を参考に修正させて頂きました。小さなご指摘いつも本当にありがとうございます！ (2021年2月28日 2時) (
レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 麗さん» 何度もご指摘ありがとうございます！修正いたしました！麗様がおっしゃるように修正しました！「いっぱい」と「一杯」だと意味が違ってきますし。「一杯」という意味は主に分量などで使われますから今回の場合はひらがなでの「いっぱい」がふさわしいと考えました。 (2021年2月28日 2時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ 一杯つくるよ いっぱい と平仮名の方が意味的にはしっくりくるのではと思ったのですが、、、、余計な一言ですよねこのコメント、、、 (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 21ページ 瞬間掌返し？」 二重カッコではないのでしょうか？ (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ウミソラさん» 長いシリーズですが、最初から読んでいただきありがとうございます！更新頻度を落とさず、頑張って行きますので、よろしくお願いいたします！ (2020年7月29日 18時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ALICE | 作成日時：2020年7月27日 17時
