第四章 68＿警報 ページ19
寮生「そうですよ。俺たち、もうカリム寮長にはついていけません」
寮生「今のカリム寮長は、寮長の条件を満たしていない！
スカラビアの精神に反しています！」
『寮長の条件……？』
ジャミル「ナイトレイブンの7つの寮における寮長の条件は
“寮の精神に一番相応しい者であること”_____逆に、寮で一番でないなら寮長の資格はない。
決闘はわかりやすく“一番”を決める方法と言えるな」
『…あーだからシンプルと言っていたのか』
決闘はシンプルな方法ですねーとか学園長が言っていたけど、今繋がった。
成程、シンプルな方法が一番手っ取り早いのか……乱暴だけど。
成績優秀だから1番とかじゃないのか…。
ジャミル「7寮それぞれ特色が違うから“ふさわしい”条件も寮によるんだ」
『特色…具体的にはどういう事なんですか？』
ジャミル「そうだな……。
たとえば、ポムフィオーレは、誰より強烈な毒薬を作れる者が寮長になる伝統らしい」
『ど、毒薬…‥』
入学式でカリム先輩と私に話しかけたあの綺麗な先輩…確かポムフィオーレ寮の寮長だったらしいけど……。
あの美しい顔で、毒薬造るのか…怖っ。
グリム「なんか怖い寮なんだゾ！
じゃあ、カリムはなんでスカラビアの寮長に選ばれたんだ？」
ジャミル「前寮長の使命さ。
カリムのそれまでの働きぶりと人徳が“寮で一番”だと評価されたということだな。
……アイツが指名された時は、俺も嬉しかったよ」
ジャミル先輩がそう呟いた時、なんだかゾワリと寒気がした。
そう感じた途端、彼の腕をガシッと掴んだ。
掴まれたジャミル先輩も、周りの寮生も、グリム君も私の行動に驚いていた。
……かくいう私も驚いている。
ジャミル「どうした？」
『……あれ？あ、いえ…アハハ、何でも』
ジャミル「何か気付いたことがあるなら遠慮なく言ってくれ」
ジッと彼は私との瞳を見る。
………その瞳の奥の闇にゾクリとしてしまったのは、気のせいだろうか。
『……ほ、本当にうれしかったんですよね？』
ジャミル「…何を言っている、従者が主人の成功を喜ぶのは当然だろう？」
『ですよね……い、いや、ジャミル先輩…その手先器用そうですし、なんか、悔しいとかあったのかなーって……て、そんな訳……』
ないですよねーと彼の顔をもう一度見た時、
ジャミル「……あぁ、そんなわけはない」
脳裏の奥から警報が鳴った。
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 細かなご指摘ありがとうございます。作者も本職業ではないため、誤字や文字の間違いなどがありますが、ご了承下さい。今回は麗様の意見を参考に修正させて頂きました。小さなご指摘いつも本当にありがとうございます！ (2021年2月28日 2時) (
レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 麗さん» 何度もご指摘ありがとうございます！修正いたしました！麗様がおっしゃるように修正しました！「いっぱい」と「一杯」だと意味が違ってきますし。「一杯」という意味は主に分量などで使われますから今回の場合はひらがなでの「いっぱい」がふさわしいと考えました。 (2021年2月28日 2時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ 一杯つくるよ いっぱい と平仮名の方が意味的にはしっくりくるのではと思ったのですが、、、、余計な一言ですよねこのコメント、、、 (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 21ページ 瞬間掌返し？」 二重カッコではないのでしょうか？ (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ウミソラさん» 長いシリーズですが、最初から読んでいただきありがとうございます！更新頻度を落とさず、頑張って行きますので、よろしくお願いいたします！ (2020年7月29日 18時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ALICE | 作成日時：2020年7月27日 17時
