第四章 67＿バイパー家の定め ページ18
…‥…グリム君はともかく、私はもうただの人間なのに。
頼ったって…何も出来ないのに……申し訳ないな。
グリム「ジャミルがカリムに決闘を挑んで、寮長になっちまうのはどうだ？
リドルのときは、学園長の提案でエースとデュースがリドルと決闘したんだゾ！」
『……あの場合とはまた違うんじゃないの？』
グリム「そうか？エースやデュースじゃリドルにはかなわなかったけど…カリムならジャミルで一発なんじゃねーか？」
『それはもうカリム先輩を冒涜しているよ、グリム君』
仮にも寮長なんだから、そういう発言本当にやめて欲しい。
て、そこの寮生君達、確かに…とか納得しないで、止めて。
ジャミル「＿＿それだけは、絶対に出来ない」
グリム君の口を押えているとジャミル先輩のキツイ言葉が返ってきた。
先輩の顔を見ると…今までにない位、怖い顔をしている。
…はっ、またグリム君が不快な事を言ってしまっただろうか。
グリム「ぷはっ！アドバイスを求めといて即却下するんじゃねーんだゾ！
なんでダメなんだ？」
ジャミル「俺の一族、バイパー家は先祖代々アジーム家に仕えているん。
家臣が主人に刃を向けるなんて許されるわけがないだろう？」
『……あぁ、成程。従者と主人だから…ですか』
ジャミル「あぁ。
俺がそんなことしたとカリムの父親が知れば、バイパー家の処分は免れない。
悪いが俺の身勝手で家族全員を露頭に迷わせるわけにはいかないんだ」
『それって………いえ』
子供に背負わせていい未来じゃない…と言おうとしたが、辞めた。
………彼の両親も、またカリム先輩の両親も……“私”の母とは違う。
私だって、母の言葉に振り回されて、ここまで来たんだ。
こう思って当たり前だから…そんな事で口を挟んでいいものじゃない
何より、そのルールで生きてきたのは、彼らだ。
それを否定してしまうという事は、彼ら自身も否定する事になる。
『…‥…それが先輩の…定めなんですか』
ジャミル「…あぁ、それがバイパー家に生まれた者の宿命だ」
また、違和感を感じた。
当たり前のように言いのけた先輩＿＿＿だけど、何だか………苦しそうだ。
なんか、こういうのにもデジャヴを感じるなぁ。
グリム「ジャミルがカリムに決闘を挑めないのはわかったけどよぉ。
寮長があんな調子じゃ、寮生みんなが振り回されて参っちまうんだゾ。
リドルも大概だったけど、支離滅裂な分、カリムのほうがひでぇ気がするんだゾ」
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 細かなご指摘ありがとうございます。作者も本職業ではないため、誤字や文字の間違いなどがありますが、ご了承下さい。今回は麗様の意見を参考に修正させて頂きました。小さなご指摘いつも本当にありがとうございます！ (2021年2月28日 2時) (
レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 麗さん» 何度もご指摘ありがとうございます！修正いたしました！麗様がおっしゃるように修正しました！「いっぱい」と「一杯」だと意味が違ってきますし。「一杯」という意味は主に分量などで使われますから今回の場合はひらがなでの「いっぱい」がふさわしいと考えました。 (2021年2月28日 2時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ 一杯つくるよ いっぱい と平仮名の方が意味的にはしっくりくるのではと思ったのですが、、、、余計な一言ですよねこのコメント、、、 (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 21ページ 瞬間掌返し？」 二重カッコではないのでしょうか？ (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ウミソラさん» 長いシリーズですが、最初から読んでいただきありがとうございます！更新頻度を落とさず、頑張って行きますので、よろしくお願いいたします！ (2020年7月29日 18時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ALICE | 作成日時：2020年7月27日 17時
