第四章 66＿ふとした違和感 ページ17
ジャミル「そう、カリムは本当にいい寮長だ。誰とでも分け隔てなく接し、偉ぶることもない。
ああ、なんでこんな事になってしまったんだ……」
ジャミル先輩も他の寮生達同様に言葉を募る。
…だが、ふと……違和感を感じた。
『………ジャミル先輩？』
ジャミル「ん？何だ？」
『……い、いえ、何でも』
この違和感＿＿＿なんか覚えが……。
あぁ、そうだ。エース君と初めて出会った時も、こういう違和感が……ん？
『……うぅん？』
言葉に出来ない違和感だ。
グリム君や他の寮生から凄い怪訝な顔をされた……駄目だ、寝不足で頭が回らないからだ。
グリム「あのよー。カリムのヤツ、医者にでも見てもらったほうがいいんじゃねーか？
言ってることがコロコロ変わるし、性格がまるで別人みてーになっちまうなんて、ちょっと変だろ？なんか悪いモンでも食っちまったんじゃねーのか？」
『グリム君じゃないから無いよ…。
まぁ確かに…情緒の話もしていましたし…精神的な病とかなのでは？』
ジャミル「その可能性は十分にある。
しかし、医者か。熱砂の国に戻ればアジーム家お抱えの医者がいるが……今の様子じゃ、実家に連れ戻すのも一苦労だろうな」
寮生「そんなぁ……」
寮生「このままじゃ、俺たちが先に参っちゃいますよ……」
ガックリと肩を落とす皆。
本当にどうしたものか……せめて原因さえわかればいいのに。
ジャミル「……今のスカラビアが抱えている問題は、つい先日までハーツラビュルが抱えていたものと似ている。ハーツラビュルも、寮長の圧政に寮生たちが苦しめられていたとか……」
入学早々に巻き込まれたハーツラビュル寮の問題か。
確かに状況的には似ている。
ジャミル「あっちは寮長であるリドルのユニーク魔法が怖くて誰も逆らえなかったんだろうが」
『…全てがリドル先輩のせいだったわけじゃないですよ』
リドル先輩のユニーク魔法は強力で誰も逆らえなかった。
だが、あれはリドル先輩の負の感情によって起きた事だ。
誰かに止めて欲しくて、誰かに許して欲しくて…
その結果、先輩を孤立させてしまったんだ。
まぁ、今ではそんな事はなくなったからよかったけども。
今度はカリム先輩がそうなってしまう。
ジャミル「そこで、ハーツラビュルの問題解決に活躍した君たちにアドバイスをもらいたい。俺たちはどうしたらいいと思う？」
ジャミル先輩だけではなく、他の寮生達の視線も私達に集まった。
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 細かなご指摘ありがとうございます。作者も本職業ではないため、誤字や文字の間違いなどがありますが、ご了承下さい。今回は麗様の意見を参考に修正させて頂きました。小さなご指摘いつも本当にありがとうございます！ (2021年2月28日 2時) (
レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 麗さん» 何度もご指摘ありがとうございます！修正いたしました！麗様がおっしゃるように修正しました！「いっぱい」と「一杯」だと意味が違ってきますし。「一杯」という意味は主に分量などで使われますから今回の場合はひらがなでの「いっぱい」がふさわしいと考えました。 (2021年2月28日 2時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ 一杯つくるよ いっぱい と平仮名の方が意味的にはしっくりくるのではと思ったのですが、、、、余計な一言ですよねこのコメント、、、 (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 21ページ 瞬間掌返し？」 二重カッコではないのでしょうか？ (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ウミソラさん» 長いシリーズですが、最初から読んでいただきありがとうございます！更新頻度を落とさず、頑張って行きますので、よろしくお願いいたします！ (2020年7月29日 18時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ALICE | 作成日時：2020年7月27日 17時
