第四章 60＿徹夜作業 ページ11
穴を掘る、見張りをする、その交代を繰り返しているうちに…朝日が昇っていた。
グリム「朝までかかってやっとオレ様の両腕が通るくらいの穴が掘れたんだゾ」
『1日にしてはいいペースだと思うよ……っ』
眠気が襲ってきて、眉間を触る。
流石に、徹夜だとキツイな…しかも昨日はかなり疲労していたし。
もう6時…恐らく今日も行進がある…が、20分だけでも寝たい。
しかし、そんな祈りは届かず、鍵が開かれる音が聞こえた。
その音が聞こえた途端、グリム君からスプーンを奪い、
ベッドの下に隠し、少し開いた穴の上に壺を乗せる。
壺を乗せた…ほぼ同時に扉が開かれた。
あ、危ない…一夜の苦労が水の泡となる所だった。
寮生「出ろ、お前たち！朝の特訓の時間だ。今日も東のオアシスまで行進する！」
『…は、はい』
グリム「うぅ、眠いんだゾ〜」
徹夜だと知らない寮生達に引っ張られ、また噴水広場へ。
カリム先輩の様子は…相変わらずの暴君のままだ。
そして…相変わらず妖精たちは見えない。
‥‥‥駄目だ、徹夜の頭だとネガティブな事しか考えない。
私は首を振り、砂漠の大地を歩いた。
グリム「うぅ、寝不足の身体に暑さが辛いんだゾ〜……」
『…そう、だね……流石に』
ジャミル「寝不足なのか？体調を崩さないように水分補給をしっかりな」
グリム「ジャミル〜……わかった。気を付けるんだゾ…」
ジャミル「A、君も顔色が悪いが…本当に大丈夫か？」
『…アハハ、ちょっと夢見が悪くて…でも大丈夫です』
そして、そのまま砂漠を進み…何分経っただろうか。
昨日はオアシスまで体力は持ったのだが……徹夜明けの体はまるでいう事を聞いてくれない。
寮生全体も動きが鈍い、カリム先輩も昨日より遅いと罵っている。
気温が昨日より暑いのと、今までの疲労がたまっているからだ。
『……っ、はぁ‥‥‥はぁ』
私と同じ位ヘトヘトなグリム君。
もう今にも倒れそうだ。
汗をぬぐい、グリム君を抱えるが…何か重く感じる。
グリム君が太ったという事もあると思うが…疲れがたまっている証拠だ。
寝不足がここまで響くとは……朝から十分な栄養をとっていないせいでもあるだろう。
ふな″ぁ〜と私の腕でくたびれるグリム君。
ポンポンと背中を撫でて、重たい足を動かした。
ジャミル「A、昨日よりキツそうだぞ。グリムを抱えて大丈夫か？」
『ちょっと…まぁ‥‥でもグリム君の方がつらそうなので』
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 細かなご指摘ありがとうございます。作者も本職業ではないため、誤字や文字の間違いなどがありますが、ご了承下さい。今回は麗様の意見を参考に修正させて頂きました。小さなご指摘いつも本当にありがとうございます！ (2021年2月28日 2時) (
レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 麗さん» 何度もご指摘ありがとうございます！修正いたしました！麗様がおっしゃるように修正しました！「いっぱい」と「一杯」だと意味が違ってきますし。「一杯」という意味は主に分量などで使われますから今回の場合はひらがなでの「いっぱい」がふさわしいと考えました。 (2021年2月28日 2時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ 一杯つくるよ いっぱい と平仮名の方が意味的にはしっくりくるのではと思ったのですが、、、、余計な一言ですよねこのコメント、、、 (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 21ページ 瞬間掌返し？」 二重カッコではないのでしょうか？ (2021年2月28日 0時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ウミソラさん» 長いシリーズですが、最初から読んでいただきありがとうございます！更新頻度を落とさず、頑張って行きますので、よろしくお願いいたします！ (2020年7月29日 18時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ALICE | 作成日時：2020年7月27日 17時
