第四章 42_ダイヤの原石 ページ43
グリム「ぜ〜は〜……やっと終わった」
フラフラとしながら私の足元までたどり着いたグリム君。
立つことも辛そうだったので、持ち上げて上げる。
グリム「さっきまで超ニコニコしたいいヤツだったのに急に人が変わっちまったんだゾ」
『…本当にどうしたんだろう、カリム先輩』
ジャミル「きっと、寮対抗マジフト大会や期末テストでスカラビアの成績がふるわなかったことに……責任を感じているんだろう。アイツは最近、ひどく情緒不安定なんだ」
『情緒不安定…にしては、性格180度変わり過ぎでは?二重人格といった方が…』
ジャミル「俺もアイツとは長い付き合いだが、今のカリムとどう接したものかと困り果てている」
ジャミル先輩は眉をひそめて話す。
つまり、幼少期から一緒にいたジャミル先輩でも今の症状が謎…という事か。
『…あんな感じになったのはここ最近なんですか?』
ジャミル「あぁ。言動がコロコロ変わったり、急に横暴になったり……とにかく手に負えない。こうなる前は寮生全員が寮長であるカリムを慕っていたが、
最近のおかしな様子には戸惑うばかりで……」
『…変な物食べたとか?』
ジャミル「それは俺がいるから絶対にない」
断言するジャミル先輩。おぉ、凄い…従者の鏡だな。
ジャミル「さっきのように突然無茶を言い出すことも多くて……このままじゃ寮生たちの不満が爆発するのは時間の問題だ」
『…そりゃそうでしょう』
いきなり態度変わって、特訓9時間って……やる事なす事、無茶苦茶寮長、
不満を持つなという方が無茶だ。
ジャミル「今まではなんとかフォローしてきたが……俺1人の力ではもう限界が見えている」
『逆によくフォロー出来ましたね…』
グリム「うーん、ハーツラビュルのトレイといい、副寮長ってヤツは苦労するんだゾ」
『…トレイ先輩か。確かにある意味苦労していたね』
そういえば、少しリドル先輩の時の件と似ている気がする。
もしかして……アジーム家のストレスがたまって………いや、違うな。
家族との仲も良好そうだし。ハーツラビュルの時の様な話ではないと思う。
すると、ジャミル先輩が「あ!」と声を上げ、こちらを見た。
え、何その爽やかな笑顔…。
ジャミル「そうか……君たちこそ、“ダイヤの原石”なんだ!」
『ダ、ダイヤの原石?』
グリム「はぁ?なんだそれ?」
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推しが尊い - クルーウェル先生がべてくる事にオリジナルのお話がでてくるのいいですね!とても面白いです! (5月11日 23時) (レス) @page5 id: 653187292b (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 麗さん» 気づかないうちに誤字ってました!!何度もありがとうございます!修正させて頂きました!! (2021年2月28日 2時) (レス) id: a3dd506789 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ グリム の リ がアールだけになってます。英語が打てないので言葉での説明になってしまうのですが、、、 (2021年2月27日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 琴葵さん» 遅い返信になりましたことお詫びいたします。コメントありがとうございます!このシリーズを気に入って下さり、とてもうれしいです!今後とも精進いたしますので、よろしくおねがいします! (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 面白すぎて一気にシリーズを見てしまいました!!!更新楽しみに待ってます!!!!!!!!どうかご自愛くださいませ! (2020年7月27日 11時) (レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ALICE | 作成日時:2020年7月24日 18時