第四章 37_お詫び? ページ38
『…‥カリム先輩』
カリム「ん?」
『……空は、とても綺麗ですね』
真珠のように輝く大きな月を見上げた。
カリム先輩も同様に月を見上げて「だろ?」と笑いかけてくれた。
そして、私達はカリム先輩と魔法の絨毯により、スカラビアの空を堪能した。
***
____スカラビア寮 物置
グリム「はぁ〜〜〜!!本当に楽しかったんだゾ!」
『あ、ありがとうございました!…楽しかったです』
カリム「喜んでもらえてよかった。なんだかんだあっという間に夕餉の時間だな」
グゥ〜と腹の虫が鳴るグリム君のお腹。
その音を聞いて、思わず笑ってしまった私とカリム先輩。
カリム「それじゃあ、談話室へ行くか!」
と、物置から出ようとした時、バーンと物置の扉が開いた。
ジャミル「カリム!やっと帰ってきたのか!」
カリム「おー、ジャミル!悪い、遅くなっちまって」
はぁ、と心底呆れた顔を浮かべるジャミル先輩と笑うカリム先輩。
ジャミル「すまない、カリムが強引じゃなかったか?」
『い、いえ別に』
グリム「オレ様は楽しかったゾ〜!
Aも高い所が怖くて、で最初は怖がってたけど、最後は一緒にはしゃいでたんだゾ!」
ロラ【ヴァ!】
ジャミル「!た、高い所が怖い!?ま、まさか高所恐怖症だったのか!?」
『そ、そこまでという訳じゃないですけど…まぁ苦手ではあります』
ガシッとジャミル先輩に肩を掴まれ、食い気味に聞かれる。
そ、そんなに必死にならなくても…。
ジャミル「すまない!うちのバ…‥じゃなくて、寮長がとんでもない事を!」
『い、いえ!とても楽しかったですから!』
今、バカって言い掛けなかったかな?
ジャミル「おい、カリム。高い所が苦手な人間を上空へ連れて行く奴があるか!」
カリム「うっ、そ、それは俺も思ったけど…最後は楽しんでくれたし!」
ジャミル「お前はまたいつも…」
『あ、あの!本当に気にしていませんから!!』
ガミガミ怒り出すジャミル先輩を前に、私はカリム先輩を庇う。
彼も人前で怒るのに抵抗はあったのか、すっといつもの冷静な態度に戻る。
ジャミル「……だが、迷惑をかけた事に変わりはない。カリム、Aに何かお詫びをしてやったらどうだ?」
カリム「おー、そうだな!流石ジャミル!A、何が良い?何でも持って行っていいぞ!」
両腕バーンと広げられる。何でも持って行っていい?
チラッと周りを見ると黄金やら宝石やら……。
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 気づかないうちに誤字ってました!!何度もありがとうございます!修正させて頂きました!! (2021年2月28日 2時) (レス) id: a3dd506789 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ グリム の リ がアールだけになってます。英語が打てないので言葉での説明になってしまうのですが、、、 (2021年2月27日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 琴葵さん» 遅い返信になりましたことお詫びいたします。コメントありがとうございます!このシリーズを気に入って下さり、とてもうれしいです!今後とも精進いたしますので、よろしくおねがいします! (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 面白すぎて一気にシリーズを見てしまいました!!!更新楽しみに待ってます!!!!!!!!どうかご自愛くださいませ! (2020年7月27日 11時) (レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 雪さん» 2回目のコメントありがとうございます!今後とも更新進めていきますのでよろしくお願いいたします! (2020年7月26日 20時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ALICE | 作成日時:2020年7月24日 18時