第四章 28_自由なカリム ページ29
カリム「そうだ!
Aたちにスカラビアを案内してやるよ。見せたいものがあるんだ」
『み、見せたいもの?いや、でもこれ以上、お邪魔するわけには…』
カリム「気にするなって!」
ジャミル「こら、カリム!寮生には勉強させておいてお前が遊んでいたら示しがつかないだろ」
カリム「せっかく客人が来てるんだ。今日はいいじゃないか」
ジャミル「……カリム」
ジトーッとカリム先輩を見る…というか、もう睨んでいるジャミル先輩。
その目を見て、ギョッとするカリム先輩。
カリム「うっ……。わ、わかったよ。そう怒るなって。じゃあ、防衛魔法の特訓するか。
試合は腹ごなしにもちょうどいい。おーい、誰か。相手してくれないか!」
寮生「はい、寮長!」
カリム先輩に駆け寄ってくる寮生たち。
防衛魔法の特訓か…て、私達もそろそろお暇しないと。
『あの、私達そろそろ…』
カリム「何言ってんだよ!まだまだ楽しんでいけって!」
『………え、いや』
カリム「ほら、行くぞ!」
『いや、私、魔法が使えないんですけど!!?』
ガシッと手を掴まれ、ズルズルと引きずられる。
グリム「あ、おい、A!待つんだゾー!!!」
ロラ【ヴァ〜!!】
お腹一杯で動けない〜と言っていたグリム君とロラ君が私を追いかけてきた。
ジャミル「……」
***
噴水の広場まで引きずられ、私達は特訓の様子を眺める。
カリム先輩は私も参加すると思っていたらしいが、試合の前にジャミル先輩が止めてくれた。
どうやら、私が魔法を使えない事も忘れていたらしい。
何はともあれ、ジャミル先輩のお蔭で見学という形に納まった。
カリム「よし、特訓終わり!それじゃ、行こうぜ!」
『え』
いつの間にか特訓を終えたカリム先輩はこちらに駆け寄り、
また私の手を取り、寮の中へ引っ張る。
グリム「ふな゛ぁ!?お、おい!またAを連れて行くんじゃないんだゾ〜!…ウップ」
グリム君達は食べたばかりで苦しそうにしつつ、私達を追いかけた。
ジャミル「おい、今日の課題はまだ……………………はぁ」
背後からジャミル先輩の声が聞こえたが…溜息と共に諦められた。
多分、しょっちゅうある事なのだろうな。
**
___________スカラビア寮・廊下
カリム先輩に案内され、廊下を歩く。
廊下も立派な赤い絨毯がひかれていて、高そうな壺も飾られている。
よく見ると、壁の一部が黄金で出来ているし……金銭感覚化け物寮だ。
444人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ALICE(プロフ) - 麗さん» 気づかないうちに誤字ってました!!何度もありがとうございます!修正させて頂きました!! (2021年2月28日 2時) (レス) id: a3dd506789 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ グリム の リ がアールだけになってます。英語が打てないので言葉での説明になってしまうのですが、、、 (2021年2月27日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 琴葵さん» 遅い返信になりましたことお詫びいたします。コメントありがとうございます!このシリーズを気に入って下さり、とてもうれしいです!今後とも精進いたしますので、よろしくおねがいします! (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 面白すぎて一気にシリーズを見てしまいました!!!更新楽しみに待ってます!!!!!!!!どうかご自愛くださいませ! (2020年7月27日 11時) (レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 雪さん» 2回目のコメントありがとうございます!今後とも更新進めていきますのでよろしくお願いいたします! (2020年7月26日 20時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ALICE | 作成日時:2020年7月24日 18時