第四章 26_満腹 ページ27
カリム「そうだ、グリム。羊乳の青カビチーズはもう食べたか?
クラッカーにのせて食うと美味いんだぜ」
グリム「はあ?青カビなんて食えるわけが…… むががっ!」
青カビがのったクラッカーを問答無用でグリム君の口に詰めるカリム先輩。
凄い声が出たな、グリム君…。
グリム「急に口にいれてくるんじゃ、もがっ!」
カリム「そうかそうか!美味いか!もっとたくさん食えよ。あっはっは!」
グリム「むぐぐぐ〜!ふががっ!」
助けて〜と目で訴えられたが、すっと逸らし、目の前のスープを飲む。
ごめんね、グリム君。
カリム「食べ物も飲み物もじゃんじゃん持ってこい。
音楽も、もっと盛り上がっていこうぜ!今日は宴だ!」
上機嫌なカリム先輩により、寮生たちが笑みを浮かべ、それぞれ楽器をふき、料理を運び、
料理を食べて、楽しい宴となった。
___………
グリム「も、もう食べられない……。うっぷ」
ロラ【ヴィ〜】
満腹、満腹と少し膨らんだお腹を撫でるグリム君とロラ君。
一杯食べたのもあるけど……グリム君の場合は青かびクラッカーのせいだと思う。
グリム「あのカリムってヤツ、めちゃくちゃカビののったクラッカーを食べさせてきやがる。
出されたモンは全部食うのがオレ様のポリシーだけどそれにしたって食わせすぎだゾ……」
息苦しそうにヒィヒィとするグリム君のお腹を撫でる。
正直、私も食べ過ぎた気がする。
オンボロ寮では絶対に出てこないご飯の量と豪華な料理だったからな…。
カリム「おーい、2人とも。おやつにしないか?アイスクリームがあるぞ」
「『え』」
カリム先輩の言葉にグリム君と共に声を出す。
カリム「それともフルーツの盛り合わせがいいか?」
『……い、いえ…も、もう結構です』
カリム「えぇ?ピスタチオとアーモンドの焼き菓子もあるぞ?ジャミルに持って来させようか」
グリム「い、いらねぇ。もう一口たりとも入らねぇんだゾ〜!」
カリム「そうか、どれも美味いから食ってもらいたかったんだけどな」
悲しそうに目を伏せるカリム先輩。
何か、罪悪感が凄いけども………正直、あと一口でも食べたらお腹が本当にヤバイ。
カリム「ま、オレたちはこの冬休みはずっと寮にいる予定だし、いつでもメシ食いに来いよ。な、ジャミル!」
ジャミル「ああ。いつでも」
食費が減るからありがたい…と言いたいが、冬休みはずっと寮にいる予定?
どうして実家に帰らないんだろうか…。
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 気づかないうちに誤字ってました!!何度もありがとうございます!修正させて頂きました!! (2021年2月28日 2時) (レス) id: a3dd506789 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ グリム の リ がアールだけになってます。英語が打てないので言葉での説明になってしまうのですが、、、 (2021年2月27日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 琴葵さん» 遅い返信になりましたことお詫びいたします。コメントありがとうございます!このシリーズを気に入って下さり、とてもうれしいです!今後とも精進いたしますので、よろしくおねがいします! (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 面白すぎて一気にシリーズを見てしまいました!!!更新楽しみに待ってます!!!!!!!!どうかご自愛くださいませ! (2020年7月27日 11時) (レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 雪さん» 2回目のコメントありがとうございます!今後とも更新進めていきますのでよろしくお願いいたします! (2020年7月26日 20時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ALICE | 作成日時:2020年7月24日 18時