第四章 25_毒味役=グリム ページ26
カリム「今日の料理も美味そうだ!」
満足げに笑い、私の隣に腰掛けるカリム先輩。
カリム「出来栄えはどうだ?ジャミル」
ジャミル「いつも通りさ。
どの大皿にも危ないものは入っていないから、安心して食べていい。毒味も済んでいる」
グリム「むがっ!?ど、毒味っ?」
ジャミル「カリムは熱砂の国有数の大富豪の跡取りなんだ。
命を狙われることも少なくないから、毒味は必須でね」
あぁ、成程。だからさっき毒見とか言っていたのか…。
ん?でも、待てよ。
___この場合、毒見したのは……。
チラッと固まるグリム君と未だにモグモグ食べるロラ君を見た。
カリム「いつも大袈裟なんだよ、ジャミルは。
食事に毒物混入なんて……4年前に2週間昏睡状態になったのを最後に最近はパッタリなくなってるし」
ジャミル「この4年はちゃんと毒味役がついたから無事だっただけだろ。
お前に食わせる前に毒が盛られた料理は処理してる」
…凄い会話を聞いている気がする。
お金持ちって、凄い大変なんだ…。
4年前…13歳くらいの頃に…殺されかけたって事?
グリム「オイ、つまりさっきオレ様にいろいろ食べさせてたのは毒味だったってことか!?」
カリム「あっはっは。そんなに心配しなくてもジャミルが作ったメシなら安心だ。
ジャミルは絶対にオレに毒を盛ったりしない」
ジャミル「ふ、なにを当たり前のことを言っているんだ」
グリム「コイツら、いい奴に見せかけて、今までで1番えげつねぇヤツらな気がしてきたんだゾ」
『バクバク食べたのはそっちでしょう』
黒い石食べてもお腹壊さなかったし…毒も分解できる気がするけど。
すると、うぉー!とカリム先輩の声が響く。
カリム「これ、何だ?トカゲ?」
ジャミル「おい、カリム。下手に触るな。そのサンショウウオは妖精で、サラマンダーの一種のロラマンドリだ。火傷するぞ」
カリム「へぇ、凄ぇなー!」
ロラ君を高く上げ、笑みを浮かべるカリム先輩。
本当に火吹いたらどうしよう…と思ったが、その心配はなさそうだ。
ロラ君もカリム先輩に懐いている。
カリム「これ、Aの使い魔か?」
『い、いえ、大食堂の暖炉の側にいて、ついてきたので一緒に…』
カリム「凄いな、扱いが難しい妖精と友達になれる何て、ほんと凄ぇーよ!」
純粋とはこういうのか…汚れの無い眼でそういわれ、素直に照れてしまう。
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 気づかないうちに誤字ってました!!何度もありがとうございます!修正させて頂きました!! (2021年2月28日 2時) (レス) id: a3dd506789 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ グリム の リ がアールだけになってます。英語が打てないので言葉での説明になってしまうのですが、、、 (2021年2月27日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 琴葵さん» 遅い返信になりましたことお詫びいたします。コメントありがとうございます!このシリーズを気に入って下さり、とてもうれしいです!今後とも精進いたしますので、よろしくおねがいします! (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 面白すぎて一気にシリーズを見てしまいました!!!更新楽しみに待ってます!!!!!!!!どうかご自愛くださいませ! (2020年7月27日 11時) (レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 雪さん» 2回目のコメントありがとうございます!今後とも更新進めていきますのでよろしくお願いいたします! (2020年7月26日 20時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ALICE | 作成日時:2020年7月24日 18時