第四章 23＿ありえない出来事 ページ24
__________スカラビア寮 談話室
連れられたのは、スカラビア寮の談話室。
もうアラビアの世界に辿り着いたようだ。
豪華で立派な絨毯の上には、派手な柄で大きさが様々なクッションが転がっていた。
窓が無く、開放的で、砂漠の風景が見渡せる。
ジャミル「さぁ、そこにどうぞ」
『え、っと‥失礼します』
一応会釈して、クッションが何もない隅っこに座る。
グリム君とロラ君は堂々と真ん中に座り、クッションで遊んでいる。
あぁ、怖いよ…破かないでね。
ジャミル「気にしなくてもいい。ほら、地面じゃ腰が痛いだろう」
『…お、お気遣いどうも』
絨毯が普通と違うくらい柔らかいから、腰が痛む事も無いと思うが…。
渡されたクッションを手に、茫然とする。
一応柄が無い方を向けて、そっとそれを腰に添えて、座った。
ジャミル「客人のおでましだ！みな、歓迎の音楽を！」
パンパンと手拍子をし、寮生たちに告げるジャミル先輩。
そんな歓迎とか良いんですけど…。
だが、そうしている間に、寮生たちが見たことが無い楽器を使い、演奏を始める。
グリム「にゃっはっは！オレ様ほどの有名人ともなるとこんなに歓迎されちまうのか！」
『…悪名の意味で有名なのでは？』
異国の楽器集団と、目の前には豪華な料理。
こんなよくしてもらってもいいのか？
＿＿＿いいや、あり得ない！！！
＿＿この学園にこんなうまい話あるわけがない！！←(本日2回目)
ジャミル「さあ、冷める前にどんどん食べてくれ」
グリム「いただきまーす！…う、うまい！口いっぱいに広がるスパイスの香りに、後引く辛さ……。
カリカリのナッツが乗った野菜の炒め物も美味いし、コッチの揚げ饅頭みたいなのも、んまぁい！」
ロア【ヴァ〜！】
ジャミル「肉料理とスープもあるぞ。まだまだ沢山あるから、食べていってくれ」
バクバクと食べるグリム君とロラ君を呆れてみる。
ロラ君に至ってはさっきまで威嚇していたのに。
『…あの、寮長さんが来る前に食べたら行儀が悪いんじゃ』
ジャミル「そんな事は気にしなくても遠慮せず食べるといい。それに、毒見は済んである」
『…毒見？』
さらっと恐ろしい言葉が聞こえたのだが…。
「これが仕事なんでね」というジャミル先輩。どんな仕事？
＿＿＿その時。
＿＿「……お前たち、なにを騒いでいる？」
声がした方を向けば、この寮の寮長、カリム先輩が立っていた。
スカラビア寮生達「！！り、寮長……！」
第四章 24＿カリム・アルアジーム→←第四章 22＿砂漠の寮、スカラビア寮
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 444人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ALICE(プロフ) - 麗さん» 気づかないうちに誤字ってました！！何度もありがとうございます！修正させて頂きました！！ (2021年2月28日 2時) (
レス) id: a3dd506789 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ グリム の リ がアールだけになってます。英語が打てないので言葉での説明になってしまうのですが、、、 (2021年2月27日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 琴葵さん» 遅い返信になりましたことお詫びいたします。コメントありがとうございます！このシリーズを気に入って下さり、とてもうれしいです！今後とも精進いたしますので、よろしくおねがいします！ (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 面白すぎて一気にシリーズを見てしまいました！！！更新楽しみに待ってます！！！！！！！！どうかご自愛くださいませ！ (2020年7月27日 11時) (レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 雪さん» 2回目のコメントありがとうございます！今後とも更新進めていきますのでよろしくお願いいたします！ (2020年7月26日 20時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ALICE | 作成日時：2020年7月24日 18時
