第四章 17_ジャミル・バイパー ページ18
グリム「にゃんだぁ?冬休みのはずなのに、生徒がいっぱいいるんだゾ」
『副寮長さんと協同で料理って…ホリデー最中なのに、どうして……』
覗き込み過ぎて、腕に抱えていたロラ君がスルリと抜けてしまった。
あ、と声を出し、慌てて抱える。
ジャミル「ん?君たちは……」
慌てて隠れようとしたが、既に遅かった。
ジャミル先輩に見つかってしまったようだ。
グリム「み、見つかったんだゾ!」
『ご、ごめんなさい。邪魔をするつもりはなくて‥‥‥えっと、マジフト大会以来ですね」
ジャミル「あぁ、そうだな。マジフト大会前の怪我をしたとき、少し話をしたな。
君たちは確か……Aとグリム、だったか?」
グリム「物覚えがいいヤツなんだゾ!オマエの名前は、ええっと……」
ジャミル「ジャミルだ。“ジャミル・バイパー”。スカラビアの副寮長をしている。
俺は昔から人の顔と名前を覚えるのは得意でね。それに、君らは入学以来とにかく目立つからな
この学園で、君らの名前を知らないヤツはいないんじゃないか?」
『いやぁ、そんな事………………いいえ、ありますね』
そんな事無いですよ…と続けようとしたが、正直無理だ。
入学式騒ぎ、ハーツラビュル寮、サバナクロー寮、オクタヴィネル寮…それぞれの問題に関わったからな。
あれ?私達、トラブルメーカー?
グリム「えっ、そ、そうか? にゃっはっは!オレ様たちも名前が売れたもんなんだゾ!」
『グリム君。いい意味ではないよ』
照れているグリム君に一応釘をさすが…聞いてないか。
ジャミル「ところで……君たちは冬休みなのに何故学園に?」
グリム「オレ様たちには帰れる実家なんかねぇからな。それに学園長から暖炉の火の番という大役を任されているんだゾ。
オレ様、真面目で有能だからな〜!学園長に頼られるのも仕方ねぇことなんだゾ!」
『真面目で有能かはともかく食料の確保の為…だけどね』
ジャミル「へぇ……そうなのか。学園長にね……」
ジャミル先輩は何か考えこみ、何か小さく呟いた。
『?』
グリム「ん? なんか言ったか?」
ジャミル「あの学園長に認められるなんて君達は凄いな、と」
グリム「ニャハハ〜それほどでもあるゾ!」
『調子に乗らない』
ウキウキとするグリム君に一応釘をさす。
そういえば、結局彼らはここで何しているんだろうか…。
『あ、こら!』
顔をグイッと出し、机に置かれた果物を食べようとするロラ君を慌てて止める。
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 気づかないうちに誤字ってました!!何度もありがとうございます!修正させて頂きました!! (2021年2月28日 2時) (レス) id: a3dd506789 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ グリム の リ がアールだけになってます。英語が打てないので言葉での説明になってしまうのですが、、、 (2021年2月27日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 琴葵さん» 遅い返信になりましたことお詫びいたします。コメントありがとうございます!このシリーズを気に入って下さり、とてもうれしいです!今後とも精進いたしますので、よろしくおねがいします! (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 面白すぎて一気にシリーズを見てしまいました!!!更新楽しみに待ってます!!!!!!!!どうかご自愛くださいませ! (2020年7月27日 11時) (レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 雪さん» 2回目のコメントありがとうございます!今後とも更新進めていきますのでよろしくお願いいたします! (2020年7月26日 20時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ALICE | 作成日時:2020年7月24日 18時