第四章 16_ロラマンドリ ページ17
クルーウェル先生の授業で、こういう生物はサラマンダーの一種、確かロラマンドリ?だっけ。
グリム「おぉ、こいつあったかいんだゾ」
『普段は見かけないけど…冬季の間は暖炉の側で暮らしているんだろうね』
炎の精霊だから、寒いのは嫌だろうし。
ロラマンドリを撫でていると、暖炉にいた火の妖精の1人が私達の周りをグルリと回る。
すると、体がほんのりと温かくなった。
グリム「ほわぁ〜風呂に入ったみたいにあったかいゾ!」
『ありがとう』
お礼を言うと、火の妖精は照れたように笑い、暖炉に戻って行った。
『…君は帰らないの?』
ロラ【ヴァー】
グリム「よし、オレ様の子分2号だ!」
『1号になった覚えはないからね』
グリム君は肩に、ロラマンドリを腕の中に抱え、オンボロ寮へ戻ろうとした。
と、その時…鼻をくすぐるいい匂いが厨房の方から漂ってきた。
グリム君も気付いたようで、鼻を鳴らしている。
__トントントン__
よく聞くと、包丁のリズムが聞こえてきた。
誰もいないはずなのに…ゴーストさんが帰ってきたのかな?
グリム「この包丁の音とこの匂い!スパイシーでいて食欲を刺激する異国の香りが漂ってきたんだゾ!キッチンの方からだ。行ってみようぜ、A!」
『でも勝手に…。はい、聞いてくれないよね』
肩から飛び降り、厨房へ走るグリム君にですよねーと呟いた。
ヴァー?と腕の中のロラマンドリが鳴く。
…‥う〜ん。
『君、言いづらいからロラ君でいいかな?』
ロラ【ヴァー】
いいよー、という風に鳴いてくれる。
その頭を撫でて、グリム君を追いかけた。
**
_______________大食堂 厨房
グリム君と共に厨房を覗き込む。
『人多い』
グリム「ホリデー中なのになぁ?」
アラビアっぽい寮服を着こなす寮生が沢山いた。
その中で、フードを被り、寮生たちに支持をする男の人に見覚えがあった。
ジャミル「野菜に火を通し終わったら解凍してあった肉を茹でてくれ。
油が温まったらナッツを入れるのを忘れるな」
スカラビア寮生「はい!」
スカラビア寮生「副寮長、スパイスの量なんですけれど、大さじ1杯でいいでしょうか?」
ジャミル「寮長の好みはもう少し辛めだな。あと小さじ1杯足してくれ」
確か、あの人は…スカラビア寮の副寮長さん…名前が確か。
ジャミル・バイパーさんだ。
副寮長の彼がいるという事は、周りの生徒は全員スカラビアの人らしいな。
…何で帰省しないんだろう?
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 気づかないうちに誤字ってました!!何度もありがとうございます!修正させて頂きました!! (2021年2月28日 2時) (レス) id: a3dd506789 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 27ページ グリム の リ がアールだけになってます。英語が打てないので言葉での説明になってしまうのですが、、、 (2021年2月27日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 琴葵さん» 遅い返信になりましたことお詫びいたします。コメントありがとうございます!このシリーズを気に入って下さり、とてもうれしいです!今後とも精進いたしますので、よろしくおねがいします! (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
琴葵(プロフ) - 面白すぎて一気にシリーズを見てしまいました!!!更新楽しみに待ってます!!!!!!!!どうかご自愛くださいませ! (2020年7月27日 11時) (レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 雪さん» 2回目のコメントありがとうございます!今後とも更新進めていきますのでよろしくお願いいたします! (2020年7月26日 20時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ALICE | 作成日時:2020年7月24日 18時