第三章 78＿アズール、激怒 ページ45
耳をピンとさせているジャック君を目の前に、渋々と私は後ろに下がる。
エース「Aはアイツ等の動きを見て、俺等に伝えてくれ」
デュース「魔法が使えなくて、今は妖精もいないんだ！だから頼む」
『……そ、そんなに言わなくても』
「「いいから！！」」
『…はい』
残り2人にも言われ、下がる。
腕の中のグリム君は「何やってんだ、オメーら」と言われるが…知った事ではない。
私が下がったのを見て、エース君達はマジカルペンを構えた。
だけど、得意魔法をとられているエース君、デュース君は苦戦している。
ジャック君も応戦はするが…相手は2年生。
しかも寮長と副寮長が揃っている。
海の中同様に、此方の分が悪い。
ジャック「くそ、寮長クラスってのはこんなに強いのか！」
アズール「これに懲りたら、契約書を盗もうなどと考えないことです」
フロイド「それより早くアトランティカ記念博物館に行った方がいいんじゃない？」
ジェイド「タイムリミットは明日の日没まで。もう時間がありませんよ」
フロイド「ま、今からオレらにボコボコにされて保健室で寝てたら、もうタイムリミットかもだけどね〜！」
フロイド先輩が笑いながらこちらにマジカルペンを向けてくる。
デュース「また来るぞ！」
エース「クソッ、召喚魔法は得意じゃねーけど……出でよ、大釜！」
ガッシャーンという音と共に、大釜が頭上に現われ、落下してこようとする。
いつもならデュース君の十八番魔法なのだが…というか、やっぱり大釜なのね。
デュース「おまっ、僕の真似をするな！」
フロイド「昨日も言ったじゃん。そんな当たんねーよ！
けど、フロイド先輩がマジカルペンを振るうと、大釜の落下が少しずれた。
この魔法が成功しているという事は、今日のフロイド先輩の気分はいいのだろう。
軌道を変えた大釜は、私の方に迫ってきた。
グリム「ふな゛ぁ！？」
エース「ヤベッ！？」
デュース「A、よけろ！！」
『っ！』
慌てて机の前から離れ、横に逸れる。
逸れたと同時に、大釜が私が立っていた位置に落下する。
その時、ガンッ！という金属同士がぶつかる音が響く。
音の発生源を見ると、先ほど落下した大釜と金庫がぶつかっていた。
アズール「フロイド！！どこに向けて魔法を打ってるんだ！
金庫に向けて逸らすやつがあるか！！」
金庫がぶつかった途端、アズール先輩が声を荒げた。
その声に少し驚く。
第三章 79＿無敵なのに…？→←第三章 77＿悪党として勝ってやる
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ALICE(プロフ) - sannkayouさん» ご指摘ありがとうございます！修正いたしました。 (2022年7月3日 13時) (
レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
sannkayou - 第六幕の3章57で『ナイトレイブンカレッジ』が『ナイトオブカレッジ』になっています。 (2022年6月2日 16時) (レス) @page22 id: 9daed769cc (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 麗さん» 32.37とも修正させて頂きました！！何度も誤字に関するご指摘下さりありがとうございます！ (2021年2月28日 2時) (レス) id: a3dd506789 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 37ページ 頭)があるんだろ ) は不要ではないでしょうか？ (2021年2月27日 9時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 32ページ 何であいつ着てんの とありますが 来てんの ではないでしょうか？ (2021年2月27日 9時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ALICE | 作成日時：2020年7月21日 18時
