第二章 96_苦しむアイツを レオナSIDE ページ8
レオナSIDE
狸の投げたディスクがAの頭にヒットし、アイツは倒れた。
正直血の気が失せた。
駆け寄るとアイツはいつもと変わらない様子で笑っていた。
それを見てどれだけホッとしたか。
“とりあえず、狸は後でしめる”と考えていた時……急にAが苦しみだした。
倒れそうになるアイツを支えると、他の草食動物たちが、心臓が…と言った。
___心臓?
何だ、それ‥持病でもあるのか?
だとしてもこの苦しみ方は尋常じゃない。
レオナ「チッ…!」
Aを抱えフィールドから出る。
急ぎ過ぎると揺らしちまって、逆に支障が出る。
早くだがゆっくりと…王宮でならった処世術がここで役に立つとは。
苦しそうに俺の胸にすり寄るA。肩で涙目の狸。
___………ゾッとした。
漸く……‥踏ん切りを切らせてくれたのに、
漸く………漸く、解放されたと思ったのに、
こいつがいなくなる何て、御免だ。
?「おや、随分お急ぎですね」
鼻に着く声が聞こえ、足を止めてしまった。
その声が聞こえた先には、リドルを始め、寮長クラスが揃っていた。
唯一いねーのはイデアとマレウスだけだ。
リドル「A!?ど、どうしたんだ?!ま、まさか…また」
アズール「おや、随分と苦しそうですね、そちらのお嬢さん」
ヴィル「さっきのディスクが当たったからじゃないの?」
あぁ、ウゼェ。今構ってる暇すらねぇのに……ワラワラと。
アズール「先ほどの、貴方のオーバーブロットした件について、少々お時間いただけますか?」
ジャック「おい、今それ所じゃねぇだろ!」
カリム「アズール、そうだぜ。そいつ、苦しそうだし」
アズール「そのお嬢さんを違う方に任せればいいのでは?」
リドル「アズール、そんな言い方は……」
……任せろ、だと?
今の状況で下手に振動を与えたら余計に辛くなる。
コイツ、分かってて言ってやがる…性格悪ぃ、タコ野郎が。
ラギー「アズール君、ちょっと今忙しいッスから…後でレオナさん行かせるんで!」
アズール「こちらとしては緊急なエキシビションを受けたのですから、ご本人から説明があってもいいのでは?」
ヴィル「…まぁ、確かに説明は欲しいわね」
カリム「俺は別にいいけど〜」
ヴィル「アンタは黙ってなさい!」
アズール「オーバーブロットした貴方よりも、他の一年生君達に彼女を任せればいいじゃないですか?その方が彼女の方も安心しますでしょうし」
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 来てと着てに関する誤字多いですよね……本当に申し訳ありません!ご指摘下さりありがとうございます! (2021年2月28日 2時) (レス) id: a3dd506789 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 40ページ 成長期着てない ではなく 来てない ではないでしょうか?? (2021年2月26日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - モブ猫さん» 修正箇所の指摘ありがとうございました!所々修正していますが、まだ未修正の部分があるかもしれません。ご了承のほどお願いします!これからも宜しくお願いします! (2021年1月3日 21時) (レス) id: 3f68f499ff (このIDを非表示/違反報告)
モブ猫 - 初コメ御許し下さい荒野の反逆者の話の中で何話かの話の中で一部キャラの名前が可笑しいです例えば99話目のジャックがジャオナになってますよ〜話の内容は面白くて好きなので続き頑張って下さい それでは失礼しました (2020年11月23日 2時) (レス) id: 54334c59bf (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 甲櫻さん» ご指摘ありがとうございます!誤字脱字が目立ちますので、細かい指摘はとても助かります!修正いたしました! (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ALICE | 作成日時:2020年7月20日 18時