〈ツイステ〉 ねじれた世界の御伽噺 第五幕

第三章 31＿お店を手伝おう ページ46

『……分かりました』
フロイド「え？じゃあ絞めていい？」

『それは嫌ですけど……見た所、人手が足りていないようですし、
アズール先輩を待つ間、私がお手伝いしましょう』

ジャック「は！？」

『正直、こんな場所早々着た事無いので、
ジッとソファで座っているより動いていた方が気が楽です』



実際、座りっぱなしだと多分、フロイド先輩に絡まれる気がする。

それに、ここにグリム君がいないという事は、彼は接客じゃなくて裏の仕事をしている様子。
まあ、あの小柄な体でドリンク運ぶのは無理だな…。



エース「あっ、それいい。それでいこう！
今からAとジャックが、臨時で手伝いをするってことで！」

ジャック「てめ、何勝手に決めてんだ！」

ジェイド「真面目に働いてくれるなら、僕らは誰でも構いませんが……」

『じゃあ決まりですね』

ジャック「お、おい！A！」

デュース「店を追い出されたくないだろ」

ジャック「ぐっ…」

『…ねぇ、グリム君はどうしたの？』

エース「裏で身体泡だらけになって洗い物してんだよ！助かるぜ、A〜！」

『‥調子いいよね、君達』


切実だが、この行為…彼らの自業自得何だよな。


ジャック「……チッ、しょうがねぇな。早めにカタをつけて、さっさと帰って寝たい」

エース「寝るって、まだ9時だろ。お前、普段何時ごろ寝てるわけ？」

ジャック「いつも10時にはベッドに入ってる」

エース「マジでただのいい子か、お前は！」

『狼って夜行性なはずだけど』

ジャック「本家と一緒にするな！」

『本家って…言い方』


フロイド「小エビちゃんとウニちゃんも店の手伝いするって事でいーのね？」
『あ、はい』
フロイド「んじゃ、まずこのドリンクを3番テーブルに持ってって」
『分かりました』


フロイド先輩からドリンクが載った御盆を受取り、3番テーブルとやらへ歩き出す。
その前に、フロイド先輩に頬を引っ張られる…何故。


『ふ、ふあいあせんはい…はなひぇて(フロイド先輩……放して)』
フロイド「フフフ〜何言ってるか、分かんなーい」
ジェイド「フロイド、あまり彼女で遊ぶのは感心できませんよ」
フロイド「固いなぁ、ジェイドは〜」


漸く放して貰われ、ヒリヒリした頬を抑えたいが、御盆でふさがっているため、触れない。


ジェイド「さあ、お客様をお待たせしてはいけませんよ。
ジャックくん、接客の際はくれぐれも愛想よくお願いしますね」

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