〈ツイステ〉 ねじれた世界の御伽噺 第五幕

第三章 24＿完全無欠の優等生 ページ39

＿＿魔法薬学室 『3限目 魔法薬学』



アズール「シロイルカの歯、そしてチョウザメの卵、オーロラ蛾の鱗粉、人魚の涙。

それから120種類の薬草をブレンドしたエキスを加え……」





＿＿ボボン！

その音と共にフラスコから紫の煙が出てきた。





アズール「完成しました！この薬を飲めば、体の一部を別の動物に変えることが可能です」

クルーウェル「good boy！これは3年生の学年末試験レベルの調合だぞ。
他の仔犬どももアーシェングロットを見習うように」




ジャック「難しい魔法薬の調合も完璧…っと」
『先生たちから評価高いね…成績優秀でもあるからだけど………まぁ学園長以外』







＿＿＿＿＿大食堂




お昼を取るために、と食堂へ赴くアズール先輩に続き私達も大食堂に入る。


アズール「さて、今日のランチはイカスミパスタにしましょうか。
おっと、きちんと野菜も取らなくては。炭水化物ばかりでは、栄養が偏りますし……

何より太りますから」



授業だけでなく食事バランスまでしっかりとし過ぎる…。
てか、女子か。


ジャック「アズールの奴、まさに完全無欠の優等生って感じだな」

『隙が無さすぎる……文武両道ってこういうことを言うんだな』

ジャック「……それはお前も言えると思うぞ。飛行術と水泳以外だが」

『だ、誰にでも得意不得意があるでしょ！…て、グリム君達』



すると、エースたちが暗い面持ちで私たちのところへやってきた
どうやらこき使われて、ヘトヘトの様子だ。


グリム「ふな"ぁあ〜……早速アズールのヤツにこき使われてヘトヘトなんだゾ〜」

エース「オクタヴィネル寮の掃除、ラウンジの給仕に購買に使いっ走りまでさせやがって」

デュース「僕なんて朝6時に呼び出されたぞ」

エース「今日もこれから“モストロ・ラウンジ”の手伝いだし」

デュース「ローズハート寮長には“アズールと契約するだなんて。首をはねてしまうよ！”
って怒られて反省文書かされるし……」

グリム「頭のイソギンチャクは取れなくてカッコ悪いし……」



すっごい自業自得だが、かなり疲れている。
まぁ、仕方がない。楽をしようとしたんだから。
寧ろあれだけで済んだのが幸いだろう。


ジャック「ふん、自業自得だ」
『労働環境に問題大だね…ブラックだ』


どうしたもんか、と悩んでいると、コツコツと背後から足音が聞こえ、振り返る。
が、その前にジャック君が私の前に立った。


『？ジャック君………(うわっ、リーチ兄弟さん)』

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