劫火の永遠 2【炎炎ノ消防隊】 (ページ50)

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【98】　原告主義者ページ50

すると、視界に紺色の着物を羽織る男性たちが通る。
そのうちの1人…紺色の髪を持つ男性は前の席に足を乗せて座り、大柄の人はその隣に座った。

『…第7、神門紅丸』
桜備「普段顔を出さない第7も来るとは…」
森羅「あれが、最強の消防官と名高い…」

浅草の破壊王、第7大隊長、神門紅丸。
…兄が唯一気を許している知人で、互角に張り合える存在だった…らしい。

第7か……そういえば、“アレ”は本当にどうしたら…。

紅丸「何がおかしいクソガキ」
？「若っ」

そんな声が聞こえ顔を上げると、森羅がいつもの笑顔で新門大隊長を見ていた。

『森羅、初対面の人だと誤解されるから不用意に見ない方がいいぞ』

森羅「し、仕方ねぇだろ…緊張しているんだから」

もう1人の大柄の人が喧嘩っ早い人じゃなくて良かった。
その時、一人の老人が付き人を連れ入室する。

その人の登場に皆…いや、第7以外立ち上がり、合掌をする。

老人「各隊、大隊長……揃ったようですね…」

老人が上座に座り話し出す。

東京皇国皇王
　ラフルス三世

皇王「では緊急大隊長会議を始めましょう」

そして大隊長会議が始まった。

内容は白装束、伝導者について。
皇王は伝導者を反逆者として打ち倒せと言う。

周囲が静かに聞いている中、

紅丸「なにが太陽神だくだらねえ…」

と、あまりにも失礼な言葉を出す。
言わずもがな、第7の大隊長、新門紅丸だ。

グスタフ「紅丸新門！貴様無礼がすぎるぞ！！
この前グスタフ本田の制裁を浴びる前に皇王に詫給え！！」

紅丸「うっせぇ本田グスタフ！俺の名前は新門紅丸だ…！」

黄「原国式の呼び名…」

ジョヴァンニ「原国主義者か…」

グスタフ本田大隊長と新門紅丸大隊長の言い合いを見つめる。

…原告主義者だから名の呼び方にこだわるんだよな。
私も原告風に言っているけど、これはおじい様と兄の受け売りだ。

すると、新門大隊長はユラリと立ち上がる。

紅丸「俺達第七は元々、自警団のバカ共の集まりだ。
皇国と太陽神に忠誠を誓った覚えはねぇ。第七は好きにやらせてもらうぜ。」

そう言うと第7の2人は教会を出て行こうとする。

グスタム「待たぬか！！まだ話は終わってないぞ！！」
皇王「よしなさい！！」

2人のやり取りを止めた皇王。
そして第7の2人は出て行った。

それを見て、本田グスタフ大隊長は席に座る。ゴホンと咳払いする。

皇王「とにかく、全消防隊一丸となり、伝導者を追うのです」