劫火の永遠 2【炎炎ノ消防隊】 (ページ44)

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【92】　新たな襲撃ページ44

星宮「ファイヤァァァァァァァァァァァア！！！！」

その叫びを最後に、星宮烈火の全身は氷漬けにされた。
凍り付く友人の姿を見ていられないのか、カリムさんは目を逸らした。

カリム「こんな事するために…いつも後ろにいたんじゃねえんだよ…」

悔し気な…やるせないような声を出し、カリムさんはつぶやく。
そして、また足音が聞こえたと思ったら、リィ中隊長が此方へ歩いてきた。

リィ「報告を受けて来てみれば…！カリム！！これは一体…！？」

カリム「烈火を封印した。後で全ての情報を吐かせる。」

リィ「第一は大丈夫なのか…？」

カリム「これは俺の勘でしか無いが、これは第一だけの問題じゃない気がする。
もっと大きくて大きなこの国全体の問題だ。」

『……全員伏せて！！』

私が声を出したと同時に、星宮の背後から炎の矢が発射され……星宮烈火の心臓を貫いた。

環「何！？」

砂煙が晴れた先に、心臓の部分に空洞になった星宮烈火がいた。
氷漬けのまま……星宮は死んでいた。

森羅「烈火が…」
環「烈火中隊長…」

『ぼーっするな！！次来るぞ！！』

私の言葉にはッと皆、我に返り、矢が発射された方角を見る。
それと同時、また二発目が飛んできた。

『っ‥クソ、どこから…』
カリム「A！！！」

ドンッと背を押される。
カリムさんが押してくれたんだ。

ハッと背後を振り返ると、カリムさんの目の前に炎の矢が迫っていた。

『っ…カリムさん‥・！！！』

＿＿また失う…

そう感じて、咄嗟に手を伸ばした時、その手より先にカリムさんをかばった腕があった。

リィ「カリム！！」

リィ中隊長だ。
カリム先輩をかばい、自身の右腕が貫かれ、腕が吹っ飛ぶ。

柱の陰に隠れつつ、2人に近付く。

『す、すいません…私がヘマしたから』

カリム「っ…いや、これは俺の」

リィ「何…カリムは第1の盾だ。失うわけにはいかない」

カリム「っ…守られる盾があってたまるか…‥森羅！煙幕をはれ！！
A！風圧で煙を広げるんだ！」

森羅「わ、分かりました！」

『りょ、了解！！』

飛び上がり、周りの土ぼこりを舞わせる。
槍の風圧を放出し、砂煙をさらに広げる。

カリム「これ以上の被害を許すわけには行かねぇ…！！
森羅！！相手を確認できるか！！」

森羅が煙幕を張り終えると、窓の方に飛び上がり、向かいにいるであろう相手を確認している。