劫火の永遠 2【炎炎ノ消防隊】 (ページ41)

今日:11 hit、昨日:2 hit、合計:170,899 hit

【89】　アドラバーストページ41

私達が尋ねると、奴は「カッチャ★」と謎の声を発する。
普通に喋れよ、コイツ。

星宮「穢れなき炎『アドラバースト』！！！！」

森羅の足から燃え上がる炎を見つめ、奴はそうさけぶ。
私達はともに「アドラバースト？」と首をかしげる。

……確か、文献にそんな炎が……。

確か、“ラフルス一世”が見つけたという炎の事じゃ…。

星宮「俺達が探し求めていたもの。
太陽神の落とし子のみが持ちうる、人類を導く聖火！！！

混じりけのない、純粋なる炎だ！
長らく子供たちに種火を灯し、適語者を探していたが…」

太陽神の落とし子のみが持ちうる聖火？

それが森羅の炎、なのか？

チラリと彼を見るが、森羅もわかっていない様子。

星宮「そして……すべてを焼き、すべてを“無”へと返す“器”。
劫火の器の持ち主、A紫龍炎！

だとすれば…政宗の役職は……クソ、惜しい事をしたぜ★」

『‥何の話をしている、お前。それに今、子供たちって…』

視界に入るのは、柱の陰に隠れ、震える子供たち。

森羅「っ‥一体どのくらいの人を焔ビトにしたんだ！？」
星宮「どうでもいいぜ。我々の目的のための微々たる犠牲だ」

その言葉にゾワリとした。
神に祈りをささげていたはずなのに、何で…ここまでゆがめる。

『…っふざけるな、貴様！！！』
森羅「そんな事が‥許されるか！！！！」

私が槍を、森羅がキックをかますが、それを全て受け止め、跳ね返す。
何とか着地したが、森羅は背後に転がって行く。

…ムニッという何か音が聞こえ振り返ると、森羅が環の胸に埋もれていた。
そしてわいわい騒ぐ2人。

『………色ボケ話帰ってからしない？』

森羅「俺は違う！」

環「誤解だ！」

その間にも待ってくれる…なんてヒーロー展開はあらず、星宮は炎の拳お向けてくる。
咄嗟に槍を使い、空へ逃げるが…森羅や環はまともに受けてしまった。

『環、森羅……‥って、おい』

案の定、炎で服が焼かれた環のあられもない姿を見て、顔を真っ赤にした森羅は、隙を突かれて星宮に殴り飛ばされて…何故か環に直行。

ラッキースケベ、恐るべき…。

一先ず、槍から降りて、着ていた防火服を環にかぶせる。

環「あ、ありがとう」
『柱の陰に、あいつは…私達の仕事だ』

森羅の隣に立ち、腕に炎をまとわせる星宮を見る。