劫火の永遠 2【炎炎ノ消防隊】 (ページ40)

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【88】　3柱と劫火の器ページ40

だが、能力でうまくターンをしてから着地する。
無事な様子にひとまずほっとする。

森羅「烈火星宮！！お前が犯人だったんだな！」
星宮「邪魔をするなぁ！！！」

そこから能力者同士の攻防。
私は環に下がるように言い、刺さった槍を取りに行く。

森羅「烈火星宮！！ヒーロー…人口焔ビトを作っている奴を捕まえるマンが来たからには、
痕はねぇぞ！！」

星宮「俺に後なんか必要ない！！俺は前にしか進まない！！」

森羅「じゃあ、俺は後にも前にも進ませないマンだ！！！」

互いの実力はある…だが、ほぼ互角だ。
足りないのは、森羅の実践能力。

それを引けばほとんどが同格レベル…いや炎の強さや俊敏性は森羅の方が上だ。

冷静にみつつ、
槍が刺さる壁へ走る…随分と高い位置に放り投げられたからか、やや届かない。

『チッ…』

珍しい程苛立つ、舌打ちするのも久々な気もする。
あたりを見渡し、鎖がかかったままの放置されているのを見つける。

柱に向かって奪取し、その鎖を取り、
ブランコのような要領で壁に刺さっていた槍を抜き取った。

手に取ったと同時にボタンを押し、2人の間合いのど真ん中に降り立つ。

森羅「A！」

『悪い、加勢する』

森羅「あぁ、一緒にコイツを倒そうぜマンだ！」

『……ネーミングセンス絶望的だよね』

森羅「え」

目が点になる森羅はさておき、ジッと烈火星宮を見る。

奴は私に寄生させようとしていた蟲の小瓶をもち、こちら…いや森羅を見つめている。
そして何かブツブツとつぶやいている。

結んでいる髪が緩んできたので、キツク縛り直す…その時、首を上げた拍子に、
隠していたペンダントが顔を出す。

…いつの間にか先ほど感じた熱はなくなっていた。

星宮「！！…それは……やった！！

俺はラッキーだ！！本当についている★」

また急にテンションが上がった…情緒不安定だな、コイツ。
森羅と共に「なんだこいつ」という目を向けていると、蟲を此方に見せつけてきた。

星宮「こんなところにいたのか…伝導者が探している“3人目”は」

森羅「3人目？」
『何の話…というか、伝道者って…』

そして星宮は森羅から私に目を向ける。

星宮「成程、成程…じゃあ政宗を殺したのは失敗だった！
だが、“器”さえそろえば、伝導者もきっと許して下される！！！

長年探し求めいた【劫火の器】の持ち主★」

『劫火の器って…ジョーカーも言っていた』
森羅「なんだ、一体何の話だ？！」