劫火の永遠 2【炎炎ノ消防隊】 (ページ34)

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【82】　犯人は…？ページ34

その様子にやれやれとため息を吐きつつ、私達はカリムさんの部屋の前に。
が、当然鍵がかかっている。

『…鍵、かかってるね』
森羅「だよな…」

と思っていたら、アーサーが小さなプラズマを使って、鍵の錠を外す、
というか…鍵ごと切り落とした。

森羅「お前っ？！」

アーサー「ミニエクスカリバーだ。プラバンで作ったから1回使うと使い物にならなくなる」

『…侵入した形跡バレバレじゃ』

森羅「そうだよ！もっと慎重に動けって！」

アーサー「らしくないな。バーンズに負けて怖気づいたのか？」

そういうアーサーにむっとする森羅。

アーサー「……兄貴がいなくなって、気落ちするのは分かるけど、まだ人体発火の究明が終わってない」

『・・・それは』

森羅「おい！アーサー！」

アーサーはそういい、中へ入って行く。
森羅の声に振り返る・・・その彼の顔はとても険しいものだった。

アーサー「人体発火の謎が、無理を通さず解明するなら…とっくに解明されてんだろ」

森羅「っ･･････」

『･･････そうだね。しっかりしないと』

森羅「…まぁ、お前はどっちに転んで無理だけどな」

強がりでそういう森羅に「フッ」と返すアーサー。
そんな2人に苦笑いしつつ、カリム中隊長の部屋に入った。

森羅「…A、カリム中隊長と…親しそうだったけど」
『気にしないで。これは第8からの役目だし』

中隊長の部屋を見渡す。
私の部屋の間取りと似ている。
ベッドと机やクローゼットなどが置いてある質素な部屋。

そして明らかに怪しい…鍵がかけられた引き出し。

森羅がそっとそこに手を伸ばしたが、その前にアーサーがミニエクスカリバーで鍵ごと斬る。

中を開けると、そこには書類が数枚と……蟲が入った小瓶が入っていた。

森羅「これは…！」
『蟲…』
アーサー「こんなもんが人体発火の原因なのか？」
『うん、間違いない。この蟲だ』
森羅「決まりだ…！犯人はカリム・フラム！」

これで、カリムさんが犯人の決まり…カリムさんを……捕まえないといけないのか。

その時、ガチャンッと扉の音がして振り返れば、カリムさんがそこにいた。

『カ、カリムさん…』

カリム「その虫みてぇな蟲は俺がわざとそこに置いた。
路地裏でのお前らの様子がおかしかったんで試させてもらった。
…やっぱり第8もその虫みてぇな蟲を追ってきたみてぇだな。」

森羅「どういうことだ…！」

カリム「俺もその蟲の持ち主を追ってんだよ。」