第五章 18_真っ赤な毒林檎? ページ19
ジャガイモ呼ばわりされて怒っているエース君達。
まぁ、そりゃそうか…。
と、思っていたらヴィル先輩は怖い形相で私の前に立った。
『あ、あの何か………っ!?』
ヴィル「アンタ、式典の時に見た原石ね。オンボロ寮所属だって?」
『…はい………‥げ、原石?』
ガシッと両肩を掴まれ、顔をジーッと見られる。
美人に見つめられると、流石に照れるんだけど…。
エース「ちょ、何Aと急接近してるんッスか!!」
デュース「止めてください!Aが困っているじゃないですか!」
エペル「ヴィルサン!皆にそげな言い方やめてげっ!
そ、そでに…Aサンは関係ながっ!これはオッ、ぼ、僕が‥‥…」
エペル君の言葉にヴィル先輩は眉間をピクリと動かし、私の肩から手を離し、彼を睨んだ。
ヴィル「エペル。か行とさ行の音を濁らせるのは辞めなさいと何度も言っているわよね?
感情が昂ったくらいで芝居が崩れるようじゃお話にならない。
到底、“真っ赤な毒林檎”にはなれないわ」
『…真っ赤な毒林檎?』
どこかで聞いた事があるワードだ。
そう…確か白雪姫が老婆に騙されて……‥……あれ?
『今、何で……』
白雪姫って…老婆って…何?
何で口が勝手に………‥‥…あ、まただ。
ミッキーといい、私は何かを忘れている。
___向こう側の世界の事を忘れているんだ。
ヴィル「…原石のこの子を磨きたかったけど、魔力無しじゃ今の所転寮は無理ね。
それより、今はアンタの方が先よ。行くわよ、エペル」
…ん?今とんでもない言葉聞こえてきたんだけど。
転寮とか言わなかった?
ポカンとする私を置き去りに、ヴィル先輩はエペル君の方を向いて言う。
エペル「………でも僕、本当はこんなことっ!」
ヴィル「__アタシとの約束、忘れたの?いいから来なさい」
エペル「う………っ」
悔し気な顔を浮かべるエペル君の腕を掴むヴィル先輩。
エペル君のどうみても嫌がっている顔を見て、咄嗟に体が動き、ヴィル先輩の腕を掴んだ。
ヴィル「!」
『やめて下さい、嫌がっているじゃないですか』
エース「そーだよ、寮長だか何だか知らないけど無理矢理すぎるだろ」
グリム「出会い頭にジャガイモ扱いとはバカにしてくれるんだゾ」
デュース「お、おいお前ら。もめごとは禁止って学園長に散々言われているだろ!」
『言わせとけばいいの』
デュース「Aまで!?」
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ぬこ - オリキャラ苦手だけどこの作品は好きだわぁ( ˇωˇ ) (2023年3月1日 1時) (レス) id: 73e65e112f (このIDを非表示/違反報告)
ブルーフェザー(プロフ) - あぁぁぁぁぁもうありがとうございます。早速読んできます。 (2020年9月15日 0時) (レス) id: d01e8aaa3e (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ウミソラさん» 早速のコメントありがとうございます!ヴィル先輩のユニーク魔法、気になりますよね。今回、オバブロするのは誰なのかもまた気になる話です!更新を順々に進めて行きますのでよろしくお願いいたします (2020年9月14日 22時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
ウミソラ(プロフ) - 来ました!!!!五章!!!!今後も更新を楽しみに待っています!!!!あとヴィルさんのユニーク魔法が物凄く気になる!! (2020年9月14日 22時) (レス) id: f06a1e9de4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ALICE | 作成日時:2020年9月14日 22時