〈ツイステ〉ねじれた世界の御伽噺 Side Story

緑の雷との喧嘩3　〜（ニー様リクエスト） ページ5

(バシッ)


セベク「痛い！！！」


クルーウェル「シッツ！俺の授業で他の事を考えるとは…余裕だな、駄犬」

セベク「ぼ、僕は駄犬では…痛い！！？」



更に強く魔法で背中を叩かれ、声を上げるセベク。
ただでさえ声量がやかましい彼の声に、周囲は耳を塞ぐ。



クルーウェル「集中しろ…いいな」
セベク「…も、申し訳ありません」



もう一度大釜に向かいつつ、今度は集中してかき混ぜる…
が、すぐにまたボーッとした様子になる。



セベク(た、確かに…あれは僕の言い訳だし、言いすぎた…のだろう。

だ、だが‥‥‥いや、でもどう謝れば……」


クルーウェル「セベク・ジグボルト！！」


セベク「痛っぅ！？」


この錬金術でクルーウェルに鞭打ちされる回数が10回を超えたセベクだった。



＊＊



セベク「痛…くはないぞ！！…‥だ、だが容赦がないな、クルーウェル先生は…。


さて………どうするべきか」



先ほどからオンボロ寮へ向かおうとして、辞めて、を繰り返すセベク。



セベク「…………‥‥‥や、やはり僕から謝るべきなのか…？」




＿＿「その通りだろうな」





悩むセベクの背後から彼の聞き覚えのある…彼が讃えて仕方がない男、
マレウス・ドラコニアが立っていた。

そして、その彼の側には木の精霊、ドリュアスこと、ドリューが浮かんでいた。



セベク「わ、若様！！？ど、どうしてここに…」



マレウス「木々の精霊が騒いでいたからな…少し話を聞いてみたら、
お前と人の子の話題が上がっていたので、お前の所に来たというわけだ…。

それで？お前は何を悩んでいるんだ？」


マレウスに知られ、うっとなるセベク。
いつも彼をほめたたえる口は動く事を知らない。



ドリュー【そんな優しく聞いてどーするのよ！
　
　 アンタがAを泣かせたんだからね！】


セベク「な、泣かせた！？な、泣いていたのか！？」


ドリューの言葉にセベクは目を丸くする。



ドリュー【えぇ、泣きながら話してくれたわよ
　
　 アンタが言った事も全部ね】



セベク「うっ‥‥‥…」



ドリューの言葉にまた何も言えなくなるセベク。
そんな自分の家臣を見て、はぁと溜息を吐くマレウス。


マレウス「茨の国の王であるこの僕の従者による振る舞いとしては…

いささか褒められるべきものではないな。


今回の件、自分の方が悪行を働いたことは…理解しているだろう？」

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