風邪ひき少女と優しい同期達 2 ページ4
ポワーッと熱い頭で天井を見つめていると、
焦げ臭いにおいが近付いてきた。
エース「A、大丈夫か？」
『……大丈夫、だよ』
デュース「それにしては顔赤いぞ…。待っていろ、氷を持ってくる」
『あ、氷…もうなかったんだけど』
確か、この間かき氷を作るとかで全部使ってしまった。
そ、そうか…と頭を悩ませるデュース君。
だったが、やがて思い出したようにマジカルペンを出した。
え？なぜ？
デュース「…冷たい氷、Aが早く治るように、冷たくてそうそうなくならない…」
『あ、あのデュース君？』
デュース「……いでよ！ひょうざ「「アホーか！！」」
氷山、と口走るデュース君の口を押える皆。
あ、危なかった…。
ジャック「おまっ…馬鹿か！」
エース「んな所で氷山出したら俺等もAもつぶれるだろ！」
エペル「しかも、氷山って出せる者なの？」
セベク「デュース・スペードの事だ。やりかねない」
デュース「うっ…す、すまん。A。大きくて立派な氷を出したかったんだが」
『き、気持ちだけでいいよ』
じゃないとオンボロ寮が潰れてしまうから。
アハハと苦笑いしているとエース君が近くの机にお盆を置く。
その上には…表面が少し焦げて黒くなっている御粥が入った茶碗が。
あと、少しがたついた兎型の林檎。
エース「…わ、悪い、焦がした」
グリム「エースが暴れるからだゾ」
エース「はぁ？！お前とデュースが押してきたからだろ！！」
ワーワーッとまた言い合いし出す3人。
ジャック君が止めている中、ジッと焦げている御粥を見下ろす。
そしてレンゲをもち、一口口に含んだ。
言い合いを辞めて、ジッとみる3人と見守る3人。
『……感動した、ここまで素材の味を殺しきれるとは』
エース「褒めてねぇだろ！！あーいいよ、どうせ不味いだろ！
じゃあ食うなよ！俺が食うから！」
エペル「ま、まぁまぁ」
『うん、不味い』
私の言葉に本当に涙目になるエース君。
御粥はみずみずっぽいし、塩辛いし、苦い。
…だけど、
『すごく、美味しいよ』
風邪をひいたら、一人ぼっちだった。
けど、今は違う。
私の為に、慌ててくれて、私の為におかゆを作ってくれる友達がこんなにいる。
こんなにも・・・・温かい。
『…皆、ありがとう』
不味くて仕方がないおかゆだったけど…
でも、今まで食べたおかゆの中でも、一番おいしく思えてしまった。
申し訳ございません→←風邪ひき少女と優しい同期達 （ゆゆ様リクエスト）
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ミア - 更新再開できたら、ポムフィオーレで豆腐ステーキを振る舞う話をリクエストします！ヘルシー料理を知るヴィルの反応が楽しみです！ (2022年10月29日 20時) (
レス) id: 3572a0fce1 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - 監督生ちゃ〜ん！部活直後の自分にも美味しい和食作って〜！！ (2022年6月25日 7時) (レス) @page12 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
ミホシ(プロフ) - 話の内容すだっごく好みです！！リクエストなんですが監督生の誕生日編が見たいです。 (2021年4月15日 6時) (レス) id: 5510f0d37d (このIDを非表示/違反報告)
心咲 - ご自分を責めないでください！こんなにたくさん素晴らしい作品を続けてる貴方様を僕は尊敬してます！更新頑張って下さい！今後とも応援しております！ (2020年11月27日 19時) (レス) id: acc88575d2 (このIDを非表示/違反報告)
アニオタク(プロフ) - 監督生とヴィル様とで女子力？的なお話がいいです！(難しくてすいません) (2020年10月4日 21時) (レス) id: 95429e7ba1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ALICE | 作成日時：2020年9月19日 15時
