88-3.俺より大人な君 ページ46
深澤side
「そ、そうかな…？」
Aがモジモジし始めた．
これは照れている証拠．
俺はAがしょっているリュックをゆっくり下ろさせて、Aをお姫様抱っこをする．
「わっ…！」
深澤「それで、泊まっていくよね？笑」
「と、泊まる…」
観念したのか、大人しくベッドまで運ばれるA．
Aをベッドに下ろして、俺もその隣に腰を下ろす．
Aの唇に触れて、そのままAを俺の愛で包もうとした時、ふと思いついた．
深澤「…ねぇ、今日はAからしてよ」
「え…！？」
深澤「俺も大人なAが見たいな〜」
「で、でも、あれは仕事だから…！」
深澤「…相手役だったあの男には見せて、俺には見せてくれないんだ」
「っ…！」
念のためもう一回言うけど、そういうプレイをされたい訳じゃない．
俺はシンプルに、大人でドSでAを見てみたかっただけ．
「…わかった」
夜はいつもふわふわしているAの声が、少しだけ低くなった．
これはAが役に入った合図みたいなもの．
深澤「…お手柔らかにね、お嬢さん？」
「ふふっ、頑張るね」
Aにベッドに押し倒されて、近くにあったタオルで手首を縛られる．
舌をペロッと出して俺を見下ろしてくるA．
あの雑誌のAと一緒で、これから俺をどうしようか楽しみにしているような表情．
大人にしか出せない色気に溢れている．
Aに攻められて、ちゃんと体が反応しちゃう俺．
だって大好きな子が急にこんなギャップ見せてきたら、どんな男でも絶対に虜になっちゃうよ．
まあ、ずっと前から俺はAの虜なんだけどね．
その後はAの玩具にされて、それでもたくさん愛されて．
大人なAをたくさん味わえたと思う．
深澤「Aはもう、俺より大人かもしれないね」
「…ふふっ、ありがとう」
いつもは明るくて元気で、子供っぽくて．
でも仕事になると百面相で、どんな役でも完璧に演じるA．
今日のAはあくまでも“役の中のA”だった．
もしAが役じゃなくて、自らの意思で大人なドSを見せてきたら…
うぅ、考えただけでゾッとする．
深澤「…やっぱAはAでいいよ」
「？」
やっぱりAはAっぽく、かわいい俺たちのお姫様であり続けてほしいと思った．
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あたりん(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (3月24日 16時) (
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作者名：絢音 | 作成日時：2024年3月6日 22時
