80.冷静になって ページ32
深澤side
深澤「ありがとーっ！」
「みんなありがとー！」
久しぶりのライブが無事に全公演終了．
全員で完成させたこのライブ、完走し切れて本当に良かった．
ステージから捌けて楽屋に向かおうとした時．
“ガチャンッ！”
深澤「！？」
普通じゃ聞こえない音が聞こえて、俺は振り返る．
ステージから裏までを繋げている手すりの無い階段．
その横にはたくさん機材が並んでいて…
さっきまで俺の後ろにいたはずのAが倒れていた．
側にあった機材もいくつか倒れている．
深澤「Aっ…！？」
俺は自分の疲れなんて気にすること無く、Aのもとに駆け寄った．
「痛っ…」
深澤「動いちゃダメだよ！誰か救急車を…！」
「ふっかさん、私は大丈夫だから…！」
Aが俺の衣装の裾をグイッと引っ張る．
深澤「でも…！」
「ふっかさんテンパりすぎ笑．
そこまで大ごとじゃないから！笑
よく見て？私、生きてるでしょ？」
深澤「そうだけど…！」
「疲れたからってパニックになりすぎ！
ただ転んじゃっただけで救急車呼ぶ人いる？」
深澤「いない…」
「でしょ？私は大丈夫だから！
一緒に深呼吸しよ？
せーのっ、吸ってー、吐いてー…」
Aの合図に合わせて深呼吸をする．
目の前にいるAはいつも通りピンピンでニコニコしている．
ライブが終わって満足そうな、いつものA．
そうだ、落ち着こう…
疲れがマックスまで溜まって冷静さを失っていた．
深澤「ふぅ…ありがとうA、落ち着いたよ．
でも大丈夫？結構派手に転んだみたいだけど」
「コードに足が引っかかっちゃって笑．
そしたらこの機材も倒れちゃった！」
そういうことだったのか．
機材の方が先に倒れてAが巻き込まれたのかと思った…
深澤「はぁ…騒がしいお嬢さんだね」
「今のはふっかさんの方が騒がしかったよ？」
深澤「そんなこと無いよ〜」
「あるよ笑」
深澤「はいはい笑．
動ける？楽屋行こう？」
Aは立ち上がって、俺と手を繋ぐ．
疲れていても冷静なA．
たまに出てくる大人なAは本当に尊敬する．
Aがいたから、きっと今日のライブも成功できた．
Aはやっぱり、SnowManに欠かせない存在なんだよ．
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あたりん(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (3月24日 16時) (
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作者名：絢音 | 作成日時：2024年3月6日 22時
