74-2.来襲 ページ20
Aside
「逃げろって…
と、とりあえずこれ着て！」
私は着ていた上着をめめくんにかけた．
「何があったの…！？
翔太くんは…！？」
目黒「ダメだ…教えられない…！
とにかくここから出るんだ…！」
めめくんが必死になって私に言う．
「…ダメ、ちゃんと教えてよ．
私がそんなに信用できない？」
目黒「だけど…！」
私も大人だし、こんな状況になったのにはだいたい予想がつく．
めめくん、誰かに襲われたんだ…
でも、なんで翔太くんのお家に…？
？「ん"っ…！」
「！」
翔太くんの部屋の方から、またあの声が聞こえた．
この声、絶対に翔太くんの声だ．
いつもの美声とは違って、うなされているような鈍い声．
目黒「A、ダメだ…！」
翔太くんの部屋に向かう私を、必死に止めようとするめめくん．
でも、私は行かなくちゃ．
今までたくさん、めめくんや翔太くんに助けられた．
だから今度は、私が助ける番．
何ができるかわからないけど、この状況は何とかできるのは私しかいない．
私は翔太くんの部屋のドアを少しだけ開けて、部屋の中を覗いた．
するとそこには…
渡辺「ん"っー！ん"ん"っ…！」
凛花「渡辺さん、またイっちゃうんですかぁ？」
めめくんと同じように体の自由を奪われている翔太くんと、弱った翔太くんの上に跨って無理矢理肌を重ねる凛花さんがいた．
「翔太くん…！」
手首と足首を縛られて、何も抵抗できない翔太くん．
助けなきゃ…！
でも、どうやって2人を離したら…
目黒「A…！」
弱っためめくんが、私にノソノソと近づいてきた．
「めめくん…私、どうしたら…！」
目黒「どこかで2人が離れるタイミングがある…
そこであいつをどうにか…！」
離れるって…まさか…
「わ、私…できるかな…」
目黒「俺の時は出る前に離れたから、多分しょっぴーの時も離れるはず…
嫌かもしれないけど、Aにしか止められない…！」
私は翔太くんを見る．
私の時と全然違う顔…
苦しくて、今にも飛んでしまいそうで…
渡辺「ん"っ…！？」
「っ…！」
翔太くんと目が合ってしまった．
私に泣きながら何かを訴えてきている．
多分、めめくんと同じで“逃げろ”って言っているんだと思う．
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あたりん(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (3月24日 16時) (
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作者名：絢音 | 作成日時：2024年3月6日 22時
