72-1.優しい人 ページ16
Aside
？「あんた、年下のくせに生意気なんだよ！」
“ドガッ！”
「うっ…！」
みぞおちを殴られて、全身に痛みが走る．
立つことすら辛くなって、私は床に座り込んでしまった．
関わったこと無い人に暴力を振るわれるなんて災難だな…
でも、私は逃げないって決めたんだ．
「喋ったことも無いのに…そんなこと…言わないでください…！」
お腹が痛くて、あまり大きな声が出せない．
？「そういうところが生意気だって言ってんだよ！」
「うあっ…！」
髪を思いっきり引っ張られる．
それでも、私は必死に抵抗した．
でも、そろそろ限界かも…
誰か…助けて…！
？「おーっと、ストップストップ〜」
聞き慣れた声がしたと思ったら、私の髪を引っ張っていた手が離れた．
「ふっかさん…！」
ふっかさんはまず第一に、私をお姫様抱っこしてくれた．
深澤「うちのAに、よくもまあやってくれたね」
？「違うんですよぉ、深澤さぁん…
その子が先に私を殴ってきてぇ…」
深澤「Aがそんなことする訳無いでしょ？
見逃してあげるから、金輪際Aはもちろん、俺たちに近づかないで」
？「えっ…」
そう言い残して、ふっかさんはトコトコ歩き始めた．
「ふっかさん、ごめんね…」
深澤「謝らなくていいよ．
それより、なんで逃げなかったの？」
「えっと、やられっぱなしは…嫌だった、から…」
深澤「…そっか、頑張ったね」
ふっかさんが頭を撫でてくれる．
深澤「お腹、大丈夫？」
「うん、少し休めば良くなると思うよ」
深澤「そっか、良かった．
もうちょっと早く来れなくてごめんね？」
「うぅん、全然！
来てもらっちゃってごめんね…」
深澤「だから謝らないでいいって．
謝りすぎると皺ができるぞ〜？」
ふっかさんに頭をコツンとされる．
「あ痛っ…！」
深澤「Aが強くなろうとしてくれてるのはありがたいけど、ヤバい時は逃げなきゃダメだよ？
Aの体が1番大事なんだから」
「うん、ごめ…」
深澤「だから謝らないで笑．
男はごめんより、ありがとうって言われた方が嬉しいんだよ？
そっちの方が、お姫様の助け甲斐もあるしね」
楽屋を移動して、私をソファにそっと下ろしてくれた．
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あたりん(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (3月24日 16時) (
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作者名：絢音 | 作成日時：2024年3月6日 22時
