白雪姫は夢を見る Ⅲ (ページ14)

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71-1.弟妹ページ14

ラウールside

　今日はめめとAちゃんの3人でショッピング！

　俺とめめの間にAちゃんを挟んで、3人で手を繋いで歩いているんだけど…

　「あの服、めめくんに似合いそう！」

　「めめくん、あの新作の化粧品知ってる？」

　「めめくん！」

　…俺もいるのに、Aちゃんはめめばっかり．

　俺もなんとかAちゃんと喋りたくて．

ラウ「パパ〜、これ買って〜！」

　「買って〜！」

　美味しそうなお菓子が売っていたからめめにごねてみると、Aちゃんもすぐにノッてくれた．

目黒「自分で買えよ笑．

　てかまだ俺パパってほどじゃねぇし笑」

ラウ「買ってほしいよねぇ、Aちゃん…」

　「うん…買ってほしいなぁ…」

目黒「…よし、買ってやろう」

ラウ「やったー！Aちゃん、イェーイ！」

　「イェーイ！ありがとう、パパ！」

　Aちゃんと思いっきりハイタッチをする．

目黒「やっぱ弟妹ペアには勝てないな〜」

　俺とAちゃんはファンのみんなから“ラウゆき”とか“弟妹ペア”とか、グループの末っ子ポジションで呼ばれている．

　Aちゃんを独り占めしているみたいで、俺は結構気に入っているんだけど…

　時々、ムッとすることがある．

目黒「オレ、ちょっとトイレ行ってくるわ．

　ラウ、A頼んだ」

ラウ「はーい」

　「待ってるね！」

　めめがトイレに向かって角を曲がった．

　それをちゃんと確認して、俺はAちゃんの手を掴む．

　「ラ、ラウ…？」

ラウ「Aちゃん、ちょっと歩こう？」

　「でも、めめくんは？」

ラウ「めめは…後で回収する笑」

　「えぇ？」

　俺はAちゃんの手を引っ張って歩き始めた．

　着いたのは、人目につかない非常階段．

　ドアをちゃんと閉めて、Aちゃんと完全に2人きりになる．

　「どうしたの？

　めめくん、心配しちゃうよ…？」

　混乱しているAちゃん、かわいい…

　でも、今はそういう気持ちでここに来た訳じゃない．

　Aちゃんを壁に寄りかからせるようにして…

　“ダンッ！”

　俺はAちゃんに壁ドンをした．

　「ラウ…！？」

ラウ「…Aちゃん、俺と一緒にいて楽しい？」

　「え…？」

ラウ「俺もいるのにめめばっかりで…

　俺、邪魔なんだよね？

　めめと2人きりの方がいいんだよね？」