70-1.傷 ページ12
Aside
あー、なんか疲れたなぁ…
生理が来て2日目、1番しんどい時期．
私は生理の影響をかなり受けるタイプで、体調も気分も全てがダメになっちゃう．
あー…なんか、いろいろ疲れちゃったなぁ笑．
いつもと特に変わらない日常だったのに、なぜか体への負担が重すぎる．
もう全てがどうでもよくなってきちゃったかも…
…あれ、こんなところにカッターなんかあったっけ？
んー、ちょうど1人だし、頭もぼーっとするし…
この後も仕事あるし、シャキッとさせないと．
私はカッターに手を伸ばして、目立たなさそうな腕に鋭い刃を刻む．
“ぴちゃっ”
おぉ、結構血って飛ぶんだな〜…
傷口からツーっと血が垂れてくる．
…なんか、意外に面白いかも！
今の自分がかなり狂っていることはよくわかっているんだけど、なんだかやめられなくて．
その後も5つほど傷を作った．
その度に飛び散る私の血は、変なことに薔薇の花びらみたいに見えてくる．
もう1回…もう1回だけやろうとした時．
？「何してんだよ！？」
私が手に持っていたカッターを、誰かに思いっきり奪われた．
あーあ、あともうちょっとだったのに…
私は邪魔をしてきた人の方を向く．
そこには血相を変えて汗まみれになっている、佐久間くんの姿があった．
「佐久間くん？どうしたの？」
佐久間「どうしたのじゃないよ！
なんでこんなこと…！」
「うーん…なんとなく？」
佐久間「っ…！」
すると佐久間くんがすごく怒ったような顔をして、私の手首を掴んできた．
佐久間「なんとなくじゃないよ！
自分が何したかわかってんの…！？
俺たちに隠れて、なんでそんなことできんの…！？」
佐久間くん、なんでこんなに怒っているのかな？
普段はもっとニコニコしてて、優しいのに…
よくわからなかった．
佐久間「Aちゃん…！」
佐久間くんに名前を呼ばれてハッとした．
わ、私、なんでリスカしてるの…！？
「さ、佐久間くん！わ、私…！」
佐久間くんが涙を流している．
佐久間「俺たち…Aちゃんに何か酷いことした…？
それとも何か悩んでることがあるの…？
こんなことしたのは…なんで…？」
「わ、私、ボーっとしちゃってて…！
今女の子の日で、多重人格になっちゃうと言うか…！」
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あたりん(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (3月24日 16時) (
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作者名：絢音 | 作成日時：2024年3月6日 22時
