白雪姫は夢を見る Ⅲ (ページ2)

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62-2.提案ページ2

Aside

　「…私のために提案してくれてありがとうございます．

　でも、私は大丈夫です．

　これからもSnowManとして頑張ります！」

凛花「あら…残念だわ」

　凛花さんがまた私に近づいてきて、鞄から私のピアスを取り出した．

凛花「盗んじゃって、本当にごめんなさいね．

　あなたと話す機会が欲しかったの」

　それだけ言い残して、凛花さんは言ってしまった．

　あの人、意外と悪くない人かも？

　話があったなら、素直に言ってくれればいいのに…

　私のことを心配してくれていたなんて、思ってもいなかった．

　…とにかく、ピアスを取り戻せて良かった．

　佐久間くんからもらった、大切な宝物．

　少しの月明かりに、銀色が照らされる．

　なんだかピアスに対して寂しさを感じる笑．

　私はピアスをつけた．

　…うん、この感じがいい．

　佐久間くんに守られているような安心感がある．

　私は満足して、家に帰った．

　次の日は新曲のダンスの振り入れ．

　イヤホンで音源を聴きながら、私は電車に乗っていた．

　すると…

　“ピロンッ♪”

　舘さんからメールが届いた．

宮舘“A、調子どう？

　昨日調子悪そうだったし、心配だよ”

　舘さん、優しいなぁ…

　昨日私が凛花さんに怯えていたこと、気にしてくれていたのかも．

　「“今は最高に元気だよ！

　今日の振り入れ楽しみ！”っと…」

　私は舘さんにメールを返した．

　改めて、私は人に恵まれているなと感じる．

　優しいメンバーに囲まれて、守られている．

　何か失敗しても、「大丈夫だよ」と声をかけてくれる．

　その度に、私の居場所はここなんだって、ここにいていいんだって感じる．

　そしてこれからもみんなと並ぶために、努力しなきゃいけない．

　私は強くなるって決めたんだ．

　大好きなみんなと、ずっと一緒にいるために．

　そして、ファンのみんなに笑顔を届けられるように！

　凛花さんのような心配してくれている人もいる．

　今日の振り入れから、また気合いを入れ直そう．

　駅に着いて、私は電車を降りた．

　いつもと同じ道が、今日はちょっと輝いて見える．

　みんなと一緒に、今日も頑張ろう！