違う！ (ページ3)

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少女3人ページ3

『はよ〜』

声がいつもどうりに出ず、少し低い。
制服に着替え、時間割を確認。
ほほう。一時間目から体育か。
体育は好き。だけど、上手ではない。

体が付いてこないのだ。

いつからだったか忘れたけど
たぶん、女友達と遊んでたからだと思う。
女の子の遊びはお話だ。つまらない。

確認をすると、レポートや宿題をする。

終わらない終わらないと言いながら中々の物がこの短時間にできてしまう。

そのまま、それらを鞄に突っ込んで、鞄を締める。
バカ犬が鞄を齧ったので、それもイジりの対象である。
犬がそれから嫌いで嫌いで。

でも可愛いのだからそんな自分が嫌いになってくる。

重たい制服に袖を通して鏡を見ながら髪を整える。
ネクタイを締めて、洗面台で顔を洗い歯を磨く。
そのまま、大嫌いな親父と、頭が硬いおばさん。グチグチうるさい母親の居るリビングを素通りして玄関を出る。

ご飯はー？！なんて声が聞こえるが無視。

パンを齧っているエミと、尻尾でも振っていそうなナナ

学校に行きつつ話す。

〈Aって、広い世界に住んでるよね〜〉

何がなんだかよくわからない。
どういう事だろうかと聞き直す。

〈や、だってAが住んでる三次元。アニメの二次元MARでしょ？そして私達の存在する世界。なんかすごいね！〉

ガルパかパルタか、知らないけどイマジナリーフレンドを作るとゆっくり見えて来た世界。

肉体はないのに魂だけあるみたいな。
謎の世界ができていた。
ネットとかでは人工的魂とか言うんだっけ？

《偏りすぎる知識はいつか身を滅ぼすから気をつけないとね〜》

そうだね。

なんて言いながら、見える人が珍しいのだろう
誰かのイマジナリーフレンドが私に話しかける。

いや、道に迷ってしまったようで道を聞いてくる。

それを答えている途中に通ったおばさんが怪訝な顔をして、私をじっと見つめていた。

『はぁ…』

他の人からはきっと独り言言ってる危ない子くらいにしか思ってないのだろう。

『しかし残念だな！！あの有名なエジソンを筆頭とする天才は独り言が多かった！！なぜなら考えをまとめているだけなのだから！！』

と、叫ぶと、近所のおばさま方がヒソヒソと言い始め、流石に恥ずかしいのでそそくさと単調な道を進んだ。