episode.10 ページ10
少し、雪が強くなった気がする。
ふと彼は大丈夫かと心配になり、隣を見上げると。
彼は、雪が落ちてくる夜空を見上げていた。
蓮「なんか…不思議ですね。」
「そう、ですね…」
つられて空を見上げると。
薄く光る雪だるまやトナカイ、サンタが雪に紛れてふわふわと浮かんでいる。
「え！！なにあれ、すごい！！」
蓮「あ、ちょっと…」
手を伸ばしてみても、それらに触れることはできないみたい。
キラキラして綺麗なそれは、どこかで見覚えのあるような…
でも、まさに夢の世界といった景色だ。
つい夢中になって見ているうちに、彼が隣からいなくなったことに気がついた。
あれ？
どこに行ったんだろう…
彼を探そうと、キョロキョロと辺りを見渡しながら歩き回る。
そのうちに、大きな黒い影のようなものにぶつかってしまった。
「わ…！」
バランスを崩し、尻もちをつきそうになったとき。
誰かに背中を抱きとめられた。
蓮「なにしてんの。」
「あ…ご、ごめん…」
咄嗟に謝って、慌てて彼から離れる。
夢の中だというのに、心臓が跳ねる音が聴こえてくるようだった。
蓮「別にいいよ。大丈夫？」
顔を覗き込まれるように屈まれ、恥ずかしくて顔を隠した。
ふっと笑う声が聞こえたかと思うと、顔を覆う手を避けるように、彼の手が触れた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 203人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みるくかぷちーの | 作成日時：2021年11月25日 20時
