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「やったあ！！末吉！！笑」
「ははは、微妙だなぁ。笑」
俺も、引いたおみくじを開いてみる。
蓮「……え？」
「めめは何だったの？」
俺が引いたそのおみくじには…
何も、書かれていない。
表面と裏面と、交互に確認してみたけれど。
ただの白紙。
「え、なにこれ！？」
蓮「え、こんなことある？笑」
「初めて見たこんなの。」
印刷ミスとか、そういうやつか？
何にせよ、引いたおみくじが白紙だなんて。
当たりなんだかハズレなんだか…
「こういうのって、お願い事しながらくくるんだよね〜。」
蓮「そうなの？」
「早く願い事決めないと。」
願い事って言われても、そんなにすぐ思いつかない。
「じゃあさ、将来のことじゃなくて、過去のこと願ってみたら？」
蓮「え、過去？」
「うん例えば……"初恋の人に、もう一度会えますように…"とか。」
「うわっ！あざとっ！！現行犯！！笑」
「はぁ！？普通だろ！笑」
初恋の人…？
って言われてもなぁ、俺の初恋の人って誰だ…？
正直、そこまでちゃんと覚えてない。
でも他に何も思いつかないしな。
蓮「じゃあ…は、初恋の人に、もう一度会えますように。」
自分で案を採用しておいて、冷静になってなんだか恥ずかしくなってきた。
.
.
その神社を後にするとき。
俺のくくり方が甘かったのか、白紙のおみくじが風に煽られ…
雪降る空に舞い上がっていったことに、俺が気づくことはなかった。
そしてこの夜、あんな不思議な夢を見ることになることも。
このときの俺が気づくはずもなかった。
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作者名：みるくかぷちーの | 作成日時：2021年11月25日 20時
