【ONEPIECE】勿忘草【サボ】 (ページ2)

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「サボ！お前また私のおかず食べたな？！」

「1個貰っただけだろォが！！」

「その1個が
私の生命線だって言ってんでしょ！」

「お前1日何もしてねェ癖に、
どんだけ食うつもりなんだよ！！」

「成長期なんだよ！」

「ンなわけあるかァ！！！！」

ここはアノウン島。

海軍が血眼になって探す、

革命軍の本拠地である。

その中の一室、食堂……

のさらに1テーブル。

金髪の青年と、

青髪の少女がギャンギャンと騒いでいる。

「…サボくん、もうやめなよ……
ていうか、アンリちゃんも
唐揚げ1個くらいでそんなに怒らない！」

呆れた顔で2人をたしなめるこの少女は、

名をコアラ。

「オレは悪くねェ！！」

「…コアラちゃんがそう言うなら私は諦める。」

金髪の青年がサボ。

青髪の少女はアンリと言う。

あくまで強気なサボに対し、

アンリは相好を崩し、にへ、と顔を緩めた。

「なんでお前はそんなにコアラに甘いんだよ！」

「何言ってんのこんなに可愛いんだからむしろ愛でるべきでしょ？」

「…ハイハイご飯食べてね～
サボ君なんて、今日任務入ってるでしょ？」

「いけね、忘れてた！」

「あーあーダメだなぁほんとにサボくんは～」

「アンリちゃん！」

「ハイ」

少し抜けているものの、

任務に対しては真摯で冷静なサボ。

同年代の精神年齢が低すぎて

とにかくしっかり育ってしまったコアラ。

口は悪いし態度は悪いが、

実力だけは抜きん出たアンリ。

この3人は若手の中で

将来有望と言われるメンバーである。

と、言っても。

「アンリは一週間前に入ったのに
なんであんなに馴染めてんだ……？」

「サボとか気難しいほうだろ？！」

……周囲でボソボソと交わされる会話の通り、

アンリが革命軍に入ったのは一週間前。

それも全く正規ではないルートでの入団だった。

……時を1週間遡ってみる。