297話 「あんまりいい子でいようとすると、疲れるよ」 ページ47
みゆきside
おそ松「そうかなぁ」
振り向くと、おそ松が両手にレタススープが入ったスープ皿を持っていた。
おそ松「あんまりいい子でいようとすると、疲れるよ」
【みゆき。いつもご飯を作ってくれるのは嬉しいけど、たまにはお惣菜を買って来ていいのよ】
【大丈夫だよ。パパもママも仕事を頑張ってるんだし、これくらいやらなきゃ！】
この時の私はそのように答えるのが精一杯だった。
十四松「みゆきちゃん！早くご飯食べようよ！お腹すいちゃった！」
(えっ…。)
気が付くと、テーブルにはみんなの分の朝食が並んでいた。
みゆき「あっ…。そうだね」
私達はそれぞれの席に座った。
おそ松「それではみなさん、ご一緒に！」
六つ子「いただきま〜す！」
みゆき「いただきます」
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一松side
みんなは楽しそうに話をしながら朝ご飯を食べている。
トド松「わかめ入りのレタススープ、おいしいね！」
一松「…うん」
(…あ。)
俺は隅っこに置いてある朝刊を見つけた。
(そういえば、朝刊に昨日のことが載ってるかも…。)
昨日のこととは、東郷さんが脱獄して逮捕されたことだ。
(食べ終わったら、朝刊読もう…。)
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チョロ松side(夢の中・回想)
みゆきさんがいなくなった後、みんなで座って話をすることにした。
パパ「私も妻もアニメが好きでよく観ていたんです」
ママ「今は録画しても忙しくて観る機会がないのでそのまま削除しているんです」
十四松「今は録画して観てないの？」
ママ「ええ」
おそ松兄さんは立ち上がった。
チョロ松「おそ松兄さん？」
おそ松「みゆきちゃんは…。お父さんやお母さんにもっと頼りたかったと思うんだよね」
パパ＆ママ「え？」
おそ松「俺達がみゆきちゃんから聞いた話だと、小さい頃から色々なことをずっと我慢してたと思うんだ。それに…。みゆきちゃんはお父さんとお母さんに心配をかけたくなくて、小学1年生の時から男子達にいじめられてたことを黙ってたんだよ」
(おそ松兄さん…。)
パパ「実はそのことについて…。みゆきに問いただしたんです。何度聞いても“違う”としか答えないので“嘘をつく子に育てた覚えはない！”と言って引っぱたいてしまったんです。当然みゆきは大泣きして部屋を出てしまって…。妻とみゆきはよく会話をしますが、あの日を境に私とみゆきとの会話が減ってしまったんです」
ママ「大地…」
298話 「みゆきちゃんは俺達にも色々な気持ちを隠していると思うんだ…」→←296話 「夢の中でパパとママにあんな態度をみんなの前で取るなんて、最低だよね」
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作者名：よっちー | 作成日時：2017年6月12日 22時
