87話 「カラ松ってヒーローみたいだね」 ページ37
みゆきside
カラ松「どうしたんだ？一松」
一松「…みゆきちゃんと出かけた日、サングラスして美容院の中を見てたでしょ？」
カラ松「あ、ああ」
十四松「そういえば、見てたよね〜。みゆきちゃんのこと、探してたの〜？」
一松「…下手すれば変態だよ」
カラ松「えっ！？みゆきちゃん！俺、変態！？変態なの！？」
カラ松は必死に私に聞いて来た。
みゆき「う、ううん…。そういえば、店員さんに案内されてシャンプー台に向かう時にチラッとカラ松が見えたよ」
一松「…やっぱり変態じゃん」
カラ松「えっ！途中で十四松に話しかけられたから、結局見つけられなかったが…」
みゆき「じゃあ、すぐにいなくなったのは十四松に呼ばれたからだったんだね」
一松「…あんまりじーっと見てるから、通報しようかと思ったよ」
カラ松「ええっ！？」
みゆき「一松！！」
一松「…はいはい」
みゆき「でもね。なんとなくだけど、安心したの。ありがとう、カラ松」
カラ松「い、いや…。俺は何も…」
カラ松は照れながらご飯を食べていた。
おそ松「あ〜。そうそう、カラ松」
カラ松「ん？」
おそ松「昨日、お前に助けてもらったっていう女の子とその子のお母さんが助けてもらったお礼を言うために家の前に来てたよ。“赤塚病院に入院してる”って伝えてからすぐに病院に向かったのかな」
カラ松「ああ…。そういえば昨日は女の子とその母親が来てお礼を言いに来ていたよ…。えっ！？じゃあ、お前らはそのこと知っているのか！？父さんも母さんも！？」
カラ松以外「うんうん」
カラ松「そ、そうか…。ご馳走様」
カラ松はご飯を食べ終え、食器を流し台に持って行った。
みゆき「照れすぎでしょ…」
おそ松「ああいう奴なんだよ。カラ松は」
チョロ松「自分がいいことしても、絶対誰かに自慢することはしないんだよ」
みゆき「へぇ…。なんか、カラ松ってヒーローみたいだね」
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カラ松side
食器を流し台に置いて台所を出ようとしたら、みゆきちゃんが「カラ松ってヒーローみたいだね」と言っているのが聞こえた。
おそらく、俺が踏切に閉じ込められた女の子を助けた時の話だろう。
だけど、誰にも愛されていないヒーローなんてヒーローと言えるのだろうか？
十四松「カラ松兄さん！元気ないね？疲れちゃった？」
十四松が話しかけて来た。
カラ松「あ、ああ。そうみたいだ…」
十四松「じゃあ。僕、布団敷いて来ます！」
十四松は2階に向かい、俺は食卓に戻った。
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作者名：よっちー | 作成日時：2016年9月14日 19時
