82話 みゆきの過去 ページ32
トド松side
チョロ松兄さんは大和くんの手紙を読み終え、みゆきちゃんは涙を流した。
みゆき「大和…。ごめんなさい…」
カラ松「みゆきちゃん…」
外では大雨が降っているらしく、部屋から雨音が響いている。
僕のスマートフォンが鳴り響いた。
トド松「みんな、ごめんね」
僕は立ち上がって襖を開閉し、部屋を出てから電話に出た。
トド松「もしもし…」
電話口：ハタ坊「トド松、久しぶりだジョー！」
トド松「うん、久しぶりだね。今日、カラ松兄さんが退院したんだ」
電話口：ハタ坊「それはよかったジョー！何かお祝いしたいジョー！カラ松と話がしたいジョー！！」
ふと気付いたら、おそ松兄さん達がいた。
カラ松「俺がどうしたって？」
トド松「今、ハタ坊からの電話でカラ松兄さんの退院祝いをしたいって」
僕はスマートフォンをカラ松兄さんに渡した。
カラ松「もしもし…」
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みゆきside
私は誰もいない部屋の中で膝を抱えている。
高校の頃から大和が私のことをあんなに思ってくれていたのに、信じられなかったのは「男の子は嘘つきでいじめっ子で、友達になってもいつか裏切る」と思っていた。
小学校・中学校時代からずっとそうだった。
なるべくなら、関わりたくなかった。
だけど、高校に入ってから何かが違った。
大和だけは裏切るどころか私のことを守ってくれていた。
ほんの少しだけでも信じたかったけど、できなかった。
大和がいつも話しかけてくれるのは嬉しかった。
私が何よりも怖いのは男女問わず「誰かに嫌われて否定されること」。
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十四松side
カラ松兄さんの電話が終わって、みんなで食卓に戻って来た。
テーブルには梨とりんごがあった。
お母さん「悪いけど…。ここにある分だけでも食べ切ってくれないかしら？」
チョロ松「う、うん」
みんなはそれぞれの席に座ってフォークで梨とりんごを食べ始めた。
おそ松「大和くんって、どんな人なんだろうね。ミニアルバムの写真見てみようか！」
チョロ松「おっ、おい！」
みゆきちゃんが僕達の所に来た。
みゆき「待って」
みゆきちゃんはおそ松兄さんとカラ松兄さんの隣に座った。
おそ松「みゆきちゃん、ごめんね。ミニアルバム返すね」
チョロ松「手紙、返すね」
おそ松兄さんはミニアルバム、チョロ松兄さんは手紙をみゆきちゃんに渡した。
みゆき「ありがとう」
みゆきちゃんはミニアルバムと手紙をテーブルの上に置いた。
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作者名：よっちー | 作成日時：2016年9月14日 19時
