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登坂くんに散々愚痴って、タクシーに便乗してコロンと降ろされた。
『じゃあな!これ以上深酒すんなよ(笑)』
これ以上飲めるか!ばーか
ベーっと舌を出して手を振った。
さっきのお店美味しかったなぁーってご機嫌で部屋の前に来ると、黒い塊が1つ。
『何してんの?』
『こんな時間までどこ行ってた?』
目が据わってるよ(泣)
『どこって……登坂くんと飲んでた』
『ったく!俺がこんなとこで待ってるのに、昔の男と飲んでたのかよ』
『勝手に待ってただけでしょ!それに昔の男っていうけど、数に入んないぐらい短期間だったわ!』
おかげで付き合った人の数は2.5と答えている。
『さっさと開けろよ!』
『じゃあ帰れよ!』
玄関先で言い争ってると、隣のお姉さんがそっとドアを開けて うるさいんで中でやってもらっていいですか?って……
こんな風に言われると鍵を開けないわけにいかない。
隣のお姉さんも、さっさと開けろよ!的な視線を送ってくる。
『なんで居るのよ。意味わかんない』
文句を言いながら鍵を開けると、私よりも先に玄関の中に消えていく隆二。
隣のお姉さんに謝って中に入った。
『ちょっと、こんなとこで座らないでって』
廊下にペタンと座っちゃった隆二の肩を組んで名ばかりのリビングに連れていく。
せっかくいい気分だったのに、1日の最後がこれって……
可哀想すぎないか?私……(泣)
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作者名:花梨 | 作成日時:2018年4月1日 12時