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あーでもない、こーでもないと、試してみて、やっと決まったキラキラのリング。
サイズのお直しもしなくて良かったし、その場でクリーニングしてもらって、隆二が照れながら私の指にはめてくれた。
もう少し若い頃に、思い描いたプロポーズとは似ても似つかないけれど、私達らしいかなって思う。
その後、コートを見るはずのショップを通り過ぎて連れてこられた不動産屋さん
カウンターには、物件の間取り図が広げられている。
『今の部屋じゃ手狭だろ?』
そうだけど……
『子供も欲しいから、どうせならファミリーサイズがいいと思うんだよね』
まぁ、そうだよね……
『今から内見出来ますか?』
は?
私の意見を聞く事もなく、話がどんどん進んでる。
『ここならさ、会社からも遠くなんないし
日当たりもいいし……どう?』
どう?って……
『この広さでこの家賃って高くないですか?』
『駅近ですし、セキュリティも万全で、あとお買い物の便もいいですしね。幼稚園、学校もすぐなのでこのエリアは人気がありますので』
不動産屋さんの答えに納得。
駅近なのに静かだし、隆二にしては上出来(笑)
『うん。ここでいいよ。
他のとこも見てみる?』
『いや、ここでいいじゃん。ね?』
私が隆二を見上げると、あの笑顔で笑ってた。
でもね、少し気になってる事があるの。
それをね、帰ってから聞いてみようと思う。
それで隆二が昔のヤンキーに戻らなければいいけど……
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作者名:花梨 | 作成日時:2018年4月1日 12時