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隆二に翻弄されて、私はベッドの上でぐったり。
『明日、何する?』
『…寝とく』
『1日中ここ?』
『……片付け』
隆二は、アハハって笑って私を抱き締めた。
心地好い倦怠感のまま、隆二の腕の中で瞼を閉じた。
意外とすっきりと目覚めて隣の温もりに幸せを感じる。
よっこらしょと起き上がって、シャワーを済ませてリビングに戻ると、素晴らしい寝ぐせの隆二がソファーで大きなあくびをしていた。
『おはよ。起きてたの?』
『うん。おはよ』
クルッと振り返った隆二が、クシャッと笑う。
その笑顔がなんだか眩しくて目を細めた。
『朝っつーか、昼っつーか…メシ食いに行こうよ』
隆二の言葉にビックリして時計を見ると、もう10時を回って、というか、11時になろうとしていた。
そりゃスッキリ目覚めるはずだ(苦笑)
『じゃあ、シャワーしてきてね。頭、すごいよ(笑)』
私がクスクス笑うと、隆二は恥ずかしそうに笑いながら浴室に駆け込んだ。
隆二がシャワーしている間に身支度を整える。
いつもより少し念入りにメイクをして、ニットワンピに着替える。
『お?準備出来たの?』
寝室のドアから顔を出した隆二が、タオルで髪を拭きながら声をかけてきた。
それがすごく恋人っぽくて、私は一人頬を染めた。
すごく幸せ
『隆二…』
クローゼットから着替えを出している隆二の背中に話しかけた。
『んー?』
『なんかね、すごく幸せ…かも』
振り返った隆二は目を見開いてから、ニコーっと笑った。
『そんな事言われたら…またここにいることになるけど?』
隆二は、私の後ろにあるベッドを指差した。
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作者名:花梨 | 作成日時:2018年4月1日 12時