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結局、私が呼ぶ前に勝手に乱入してきたし……
浴槽の中で、向かい合わせとかムリだし
隆二の足の間に入ると、後ろから抱きしめられた。
あの……
そんなに密着しないで?
腰の辺りに当たってます。
確実に
当たってます。
『隆二、もうちょっと離れて』
『やだよ。何言ってんの(笑)』
『だって……』
『ん?』
後ろから覗き込まないで!
『あ、あ、あ、当たってるの』
隆二は一瞬考えて、ニヤっと笑った。
『そりゃそうでしょ。当ててるもん』
は?
なんで?
当ててる意味がわかりませんけど
『俺が欲しくなるでしょ?』
そうなの?
皆、そうなの?
『もうやだ、隆二』
恥ずかしくて俯くと、隆二の綺麗な指が私の顎を掴んだ。
『こっち向いて』
されるがままに顔を上げると、後ろから覗き込んでる隆二と目があった。
幼なじみの隆二じゃなくて
私の恋人の隆二
『めっちゃ好き』
私も
そう答える前に塞がれた私の唇
お互いから洩れる吐息に高揚する
なかなか恋人の雰囲気になれない私を
いつもさりげなくリードしてくれるのは隆二
『大好きだよ』
この気持ちを込めて、隆二の首に腕を回す。
それがスタートの合図
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作者名:花梨 | 作成日時:2018年4月1日 12時