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意気揚々と社食に向かってる隆二の背中に登坂くんが声をかけた



『隆二、外行こうぜ』



くるっと振り返った隆二は、あのキャラクターの笑顔だった。




『なるほど〜。臣もなかなか鬼畜だな(笑)
優しい俺は社食で勘弁してやろうと思ってたのにぃ』




無理やり奢らせるやつのどこが優しいんだか……
やっぱりなんでモテるのか分かんない。
東京七不思議になってると思う。マジで!




『で?今日の理由は?』




登坂くんが私の顔を覗き込んでくる。




『知らないわよ!勝手に待ってたくせに遅れたら奢れって言われて、間に合ったのに走らせたからって』




『あはは(笑)お前、それ タカりじゃねぇの?』




『ちげーよ!』





この二人のせいで、私の婚期が遅れるどころか、彼氏いない歴を延ばしていってるってことに気付いて欲しい。



だって、いつも一緒にいるから、誰も声かけてくれなくなったもん。




『そういや隆二、また告られてたろ?
誰だっけ?』




『あー、総務だか受付だかの子』




『どうすんの?』




『なかなか面倒くさそうなやつだから断った』




え?
そんなの分かるの?
どうして?
これは知りたいかも……




深い意味はないよ?

今後の参考までに……ってこと。





『なんだそれ(笑)』




『あのテのタイプは、行動を束縛してくんだよ。毎日電話しろとかさ。居場所も逐一聞いてくる 絶対』



登坂くんのナイスアシストで理由を聞けたけど、どうしてそんな事が分かるのだろう。




『どうしてわかんの?』




『だいたいの可愛いぶってる女がそうだから』




じゃあ皆そうじゃん。





『Aはそんな事しないよな?』





『隆二の行動を知る理由がないもん。何言ってんの?登坂くん』





登坂くんは、ただ笑ってるだけだった。





結局、お昼ごはんは各自で払って(当たり前)
それぞれの部署に戻る。

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作者名:花梨 | 作成日時:2018年4月1日 12時

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